日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

密会  1959年 日活

監督 中平康 脚本 中平康 原作 吉村昭

出演 桂木洋子 宮口精二 伊藤孝雄(新人)峯品子 千代侑子 細川ちかこ

 

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桂木洋子というとわがままでいいとこのお嬢さんのイメージが強かったがすっかり色っぽくなって和服美人でもあったのね。

 

松本清張の女版みたいなサスペンスと愛欲!見ていて飽きない。

 

大学教授、宮口精二の妻、桂木洋子は夫の教え子で法科に通う大学生、伊藤孝雄と逢瀬を続けて半年・・・。ある晩、いつもの神社の裏山で密会している時にタクシー運転手が殺害されるところを目撃してしまう。

慌てて帰るふたりは桂木の提案でしばらく会うのはやめるのだ。

 

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伊藤孝雄と桂木洋子

 

それ以降、伊藤孝雄は苦しむことになる。ある日、テレビで被害者の運転手の家族が放映され、それを見た伊藤はやはり警察へ目撃者として名乗りをあげるべきだと考えるのだが、桂木はふたりの関係が知れ渡り、自分の人生が崩壊するのを怖れ伊藤に警察へ行かないように取りすがるのだが、桂木の言い分をきいた伊藤は桂木が自分に言った愛の言葉は嘘だったのだと言い、アパートから駅へ向かう。慌てて追う桂木。

うまいのは伊藤が警察へ行くのか、どうかはっきりさせていないところ。警察ならわざわざ駅へ行くことない。

ホームで列車をまつ伊藤の後ろ姿を何とか追いついてじっと見つめる桂木。伊藤の首筋から汗がでている。←なかなかよい演出。

 

そこへ急行列車が通過する・・・

 

上品で静かな桂木洋子が、そんなことするのぉ~~~という展開。

 

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成城のお屋敷に住む桂木洋子宮口精二

ここで峯品子が伊藤孝雄を妹として登場。美術学校に通って?絵を描いている活発な妹役。

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電気もつけないで部屋にいた兄にびっくりする峯品子

そして桂木の家で女中をしている千代侑子という女優さんは1959年から1964年までの日活映画にチョイ役で出演しているが以降は不明。

 

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千代侑子と桂木洋子