日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

劇場版事件記者 2.真昼の恐怖 1959年 日活

監督 山崎徳次郎 脚本 西島大 山口純一郎 若林一郎 原作 島田一男

出演 沢本忠雄 山田吾一 永井智雄 大森義夫 高城淳一 滝田裕介 内田良平

   小園蓉子 山田禅二 南風夕子 二本柳寛 清水将夫 宮崎準 加原武門

   原保美 長尾敏之助 相馬千恵子

 

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真夏の江の島海岸で若者の生態を取材に来た菅(沢本忠雄)。海岸近くで若い女性の行き倒れが発見され騒ぎがおこる。菅も現場へ急ごうとするとそこで家族と遊びに来ていた中央日々の多賀(宮崎準)と出会い、多賀の言葉に騙されてそのまま取材せず。

しかし、多賀は家族に帰るように伝えスクープとして報道。

 

多賀に騙されたことに憤る菅をキャップの相沢はそんなことは恥じの上塗りだと諭す。

ここでは各新聞社同士の騙し合いが描かれている。

 

行き倒れの若い女性は大量の血をぬかれて貧血をおこし死亡したことがわかる。

当時は売血というのがあってこれも社会を反映した話だ。

彼女は遊ぶ金欲しさに闇で血を売買している男(山田禅二)とその情婦(南風夕子)に結果として殺されてしまうのだが、それに感づいた新橋の元売春婦、スイバレのお時(小園蓉子)は彼らを強請るが逆に血を抜かれ、殺されて六郷土手に遺棄される。

スイバレとは落語の隠語で雨降りだそうだ。

 

当時、ドライブクラブと呼ばれた今でいうレンタカー会社を回って鍵となる男女を追った菅は今回彼らの居所で縛られて殺されそうになる。

どうなる菅!

 

働かないおじさんの八田(大森義夫)は「~じゃよ」「~じゃな」という老人のようなセリフなんだが、いくらなんでも定年前の50代前半?なのに老人はないだろうと思う。

実年齢は48歳くらいだ。(1918年生まれ)