日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

ママおうちが燃えてるの  1961年 松竹  

監督 川頭義郎 脚本 楠田芳子 原作 松尾ちよ子

出演 淡島千景 倍賞千恵子 鰐淵晴子 園井啓介 日高澄子 宗方勝巳 水科慶子

   吉田輝雄 穂積隆信 下元勉 浦辺粂子

 

松竹より

 

85分の映画だけれど、面白くなさすぎてw、やっと見終えた映画。

1961年だし、淡島千景だしで結構期待してたんですが・・。

今でいう離婚して6人の子供を育てるシングルマザーの話。だが、元夫が弁護士(姿は出ず)なので養育費はちゃんともらっていると思われる。淡島千景も放送局でインタビューしたりする仕事についてバリバリ働く・・・っていう当時ならちょっと考えられないような話・・・その割には当時高かったバナナがなかなか買えない・・みたいなセリフでその”なかなか買えないバナナ”を買って3本食べるなんてシーンがある。

住まいも文京学園のそばの高級住宅街、駒込。家のセットは古くつくられているが

なんと洗濯機も冷蔵庫もある。母親が奮闘しながら6人の子育て(途中、一人死んでしまう)をするっていう話なんだけど、お手伝いさん(倍賞千恵子)が最初の頃にいたり、なんだかチグハグさを感じる。

 

性格の不一致から離婚することになった千枝子(淡島千景)は6人の子供たちすべての親権を手に入れ、子育ての責任を感じながら放送局で仕事をみつける。

 

月日は流れ、長男は大学生に、長女、次女は高校生、三男、四男は小学生で次男は病気で亡くなっている。

四男は学校で手が焼けるらしく、千枝子が授業参観にいくと息子の姿が教室にない。

ふと外をみると息子がひとり砂場で遊んでおり、事情をきくと先生から「うるさいお客さん」だからといつも外に出されるという・・・って今なら大問題でしょう(笑。

千枝子はそんな息子と黙って砂場で遊ぶ(え、文句言わないの??)。

確かこの子がこの映画の題名にあるように屋根裏部屋でマッチを擦って家がボヤ騒ぎとなるんだけれど、普通の男の子とかわらずにどうしてこの子が手の焼ける子供なのかさっぱりわからない・・・。

 

次女は高校をやめると言い出し、浦辺粂子がやっているおでん屋で働いたりするが長く続かず、長女は千枝子とケンカして叔母さんのいる修道院へ行くと家をでるも結局帰ってきて・・・

なんていうか、なんていうか、見続けるのがつらいくらい面白くなかった。

 

ここで特筆すべきは千枝子の家あたり。

千枝子の家を訪ねた巡査(吉田輝雄)が歩くシーンがある。

長女の鰐淵晴子からラブレター?を受け取ったという巡査がその鰐淵とばったり出くわす後ろに文京学園の看板がみえた。

グーグールでみてみるとなんと同じ塀がまだ健在のようですぐ特定できた。

 

鰐淵晴子が横道からでてくる・・その後ろには文京学園の看板がみえる

千枝子(淡島千景)の家からでて文京学園のほうへ歩く巡査(吉田輝雄

この塀が↓ここ。

この塀がまだ健在。駒込です高級住宅地です!

 

 

松竹より