日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

悪名市場  1963年 大映

監督 森一生 脚本 依田義賢 原作 今東光

出演 勝新太郎 田宮二郎 芦屋雁之助 芦屋小雁 嵯峨三智子 白木みのる

   藤田まこと 田中春男 永田靖 花沢徳衛 芥川一郎 島田憲三

 

勝新太郎と嵯峨三智子

 

シリーズ第5作はなんと前作公開の3か月後に公開。どんだけのスケジュールだこの当時って(笑。

 

今作は私の好きな田中春男が登場。さらに嵯峨三智子がマドンナ役。もう山田五十鈴にそっくりで妖艶な女優さんになっていたが、彼女が10代の頃の美少女っぷりとは違ってなんだか映画界にどっぷりつかりきった感満載。その後、清水昭とのことでは週刊誌を賑わして・・・最後は東南アジアで死んだ。まだ母の山田五十鈴が健在だったからいいけれどそうでなければどうなっていたんだろうと思う。

 

朝吉の元へ清次から手紙が届く。

お照(藤原礼子)の家に居候している朝吉はふたりで清次を訪ねてるがそこはなんと刑務所だった(笑 から映画がスタート。

面会すると清次は柿本(田中春男)という男と詐欺を働いたという。

その男は罪のない人からお金を巻き上げるときいた朝吉は、その男がいるという四国へ。

するとそこには八尾の朝吉親分(芦屋雁之助)と子分の清次(芦屋小雁)がいた??

なんとふたりは朝吉と清次に扮して四国で組までつくっていたが本当の朝吉はそれを黙って彼らの組にわらじを脱ぐ。

最初から奇想天外な展開でおもしろい。

 

嵯峨三智子は偽の朝吉親分から気に入られているパチンコ屋を営む女の咲枝。

彼女は町の有力者、近藤(島田憲三)と柿本(田中春男)の誘いでバーのママになるが監視がつき不自由で仕方がない・・・。

 

ところで死んだ貞の妻のお照・・・前作あたりから朝吉が好き?なような振る舞いをする。

モテる朝吉は今回は咲枝とも(多分)男女の仲になったが、この映画、無駄にエッチなシーンがないので非常に好感がもてる。家族でも楽しめる映画なのだ。

ヤフオクより