監督 堀池清 脚本 岡田光治
出演 安井昌二 南風夕子 神戸一郎 菅井一郎 広岡三栄子 初井言栄
相原巨典
懐かしい「大洋漁業」マルハが登場する歌謡映画。当時、漁港が登場する日活作品には必ずといっていいほど大洋漁業の船や旗(ロゴ)が映し出され、協賛していたのでは?
気仙沼が舞台で主人公はサンマを運ぶ運転手。トラックにはサンマが山積み。庶民の魚がいつのまにか高級魚になってしまった現在。くじらも幻の魚になってしまった。
小学校の給食でクジラの竜田揚げなんてでたんだけどね。私の家でもクジラのベーコンなんて売っていて、立ち飲みする人のおつまみでした。今もデパートでたまに見ますが、買いたいと思える価格ではないです。
流れ者の伸一(安井昌二)はある港町でサンマを運ぶトラック運転手として腰を落ち着ける。彼は大洋漁業で働く事務員の敏子(南風夕子)と恋仲なのだ。
ある日、伸一は敏子の弟、一郎(神戸一郎)が運転するオート三輪にぶつかり、敏子と一郎が世話になっている伯母、勝代(初井言栄)から修理代と積んでいたちくわの弁償代、3万円を請求される。勝代は敏子、一郎の親代わりで面倒をみており、ちくわ問屋を経営している。すぐ払えという勝代に、伸一は夜、サンマ漁に従事しなんとか3万円を用意。
勝代は敏子をちくわ問屋の番頭、英吉(相原巨典)と結婚させようと画策するのだ。
我慢ならない敏子はこのまま駆け落ちしようと言うが、伸一は勝代に承諾してもらおうとする。そこで勝代は結納金の20万円を払えという。伸一が到底用意できない金額を言えばあきらめると思って。
そこで彼は亡き母の形見のペンダントを売って20万円を用意しようとするが、なかなかその金額では買い手が現れない。そこでバーのマダム、加代(広岡三栄子)に話をもっていく。加代も買えないというが、バーにいた貨物船の機関長、杉本(菅井一郎)ならそのくらいのお金はあるかもしれないとペンダントを見せる。
ハッとする杉本・・・。
ここで杉本は伸一と母を捨てた男ではないかと感ずく私w。
47分の作品なのでスピーディーに話が展開し、ま、退屈でもなかったです。
もね、サンマの量だけが印象的。っていうか今年の秋はまるまる太ったサンマを食べたい。