日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

けものみち  1965年 東宝

監督 須川栄三 脚本 白坂依志夫 須川栄三 原作 松本清張

出演 池内淳子 池部良 小林桂樹 伊藤雄之助 小沢栄太郎 大塚道子 

   千田是也 菅井きん 千石規子 土屋嘉男 小松方正 

 

松本清張原作だからおもしろいだろうと思った。

とにかく長くて暗い映画(笑。原作は読んだことはない。

 

民子(池内淳子)は中風の夫をかかえ、旅館の仲居をしている。評判の美人だ。

ある日、ホテルで支配人をしているという池部良の部屋へ酒をもっていく。

その後、旅館のおかみから池部のホテルへ行くようにいわれる。お得意様だから断れない、是非とも行ってくれというので出かけてみると、池部にあなたならもっと豊かな生活がおくれる・・・自分のいうことを聞くなら・・と言われる。

それについては、係累がいては困る・・・といわれ、民子は寝た切りの夫がいるボロ長屋を放火して夫は死亡。

池部はハンサムだ。放火したあと池部と関係をもつ。そして民子は池部の命令に従い、そのホテルを住まいにしている弁護士伊藤雄之助と共に麻布の豪邸に住む影で政界をあやつる小沢栄太郎の面倒をみることになる。

 

民子の家の火災を調査した刑事、小林桂樹は独自に調査をすると民子に不審な点があることに気づくが、民子を待ち伏せし行った先の喫茶店でそれとなく自分と関係をもてば

上には進言しないという。長年真面目に勤めても、出世なんて見込めない小林は、それなら美人の民子とどうにかなりたいと思うのだ。

 

先日 みうらじゅんの「清張地獄」を読んだ。

清張の小説は金持ちになった男が「おんな」で失敗するというプロットが多い。

そして「因果応報」。

 

この「けものみち」は民子が池部にぞっこんで、激しく嫉妬したりする。

 

道路公団?と政界、建設会社との癒着やその権力争いなんかもあって元祖金環食

みたいな映画だった。

 

お色気もあり(笑、民子の入浴シーンでは池内淳子の代わりの誰かが(誰?)はだかになり、おっぱいが上から撮られている。

 

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宝石商から150万円の指輪を買う伊藤雄之助にびっくりする民子