日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

雲月の鈴蘭の妻  1940年 東宝

監督 藤田潤一 脚本 原田八郎

出演 天中軒雲月(2代目)花井蘭子 北沢彪 竹久千恵子 清川玉枝

 

浪曲を基に作られた映画。私が子どもの頃はまだ演芸のテレビで浪花節やってた(笑。

 

ところどころ、2代目雲月が浪曲を唸る・・・。

 

大学を卒業したら一緒になろうと言っていた北沢彪だが、花井蘭子が妊娠しているのも知らず、どこかへ行ってしまい帰ってこない・・・。

田舎のことだから花井一家は居づらくなり、赤ん坊をかかえて両親と山の踏切番をして暮らす・・・。6年経ったある日、母は亡くなり、父が病で臥せっており、町の医者まで息子に薬をとりに行かせる。

医者の待合室には親切な女、竹久千恵子がいて男の子が可愛いと途中まで一緒に帰る。

 

竹久千恵子はカフェの女給をしているが、家には蒸発した北沢彪と暮らしている・・。

 

息子はおもちゃを買ってもらったのでお礼に鈴蘭を次はもってくるという。

 

花井を息子が街まで出かけると親切なおばさんだと息子から紹介される。

竹久は家に寄ってくださいと二人を連れていくが、表札をみるとそれは北澤の名前だった・・・。

慌てて飛び出す花井・・・ 

 

事情を知った竹久、そして赤紙が北澤の元へ届く・・・。

竹久は別れる決心をして北澤に奥さんのところから出征してくださいという。

常々男の子は自分の父はどんな人だろうと思い、父がいないことで友達からいじめられている。だから北澤が立派に花井のところから出征すれば子供も喜ぶだろうと思うのだ。

 

晴れて花井の家に帰る北澤。

 

汽車にはひとり鞍替え?する竹久の姿があった・・・。

つっこみどころとして(笑、なんで北澤が花井のところへ帰らなかったのか謎なところ。

 

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天中軒雲月 2代目 伊丹秀子

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北沢彪のことを思い出す花井蘭子

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町で竹久千恵子と知り合う花井の子供

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出征の日、息子を抱き上げる北沢彪

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ひとり旅立つ竹久千恵子