日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

伊豆の娘たち  1945年 松竹

監督 五所平之助 脚本 池田忠雄 武井韶平

出演 河村黎吉 三浦光子 佐分利信 四元百々生 桑野通子 東野英治郎 飯田蝶子

   笠智衆 忍節子 坂本武 出雲八重子

 

終戦の年のなんと8月30日に封切られた凄い映画(笑。いったい誰が見に行ったのだろう?

 

 

まさか戦争に負けることになるとは思っていないから(思ってたかもしれないが)、みんな戦闘帽?をかぶり国民服?みたいなのを着ているが、戦争の影はまったく感じられない。

 

河村黎吉は妻を早くに亡くし、今は年ごろの娘 三浦光子とその妹の二人で暮らしている。長女の三浦光子は父と食堂をやっている。

食糧事情が悪かったはずなのに食堂で出される食事は普通に美味しそうだった(笑。

 

そこへ技師の佐分利信が赴任してきて河村黎吉の家へ下宿する。

 

三浦光子と佐分利はお互い惹かれあっているが、ある日、知り合いの結婚式で酔った河村黎吉は村の?部長(なんだろう??)で昔からお世話になっている笠智衆に、下宿している佐分利信との笠の娘との縁談を持ち出す。笠も承諾するが・・・

 

河村黎吉の妹で産婆さん?産婦人科の医師?(わからない)の桑野通子(もう伯母さん役だなんて)は三浦と佐分利のふたりの様子をみてお互いの好意に気づく。

そんなことを知らない兄にそのことを言うと、河村黎吉はびっくりして娘を座敷へ呼び、「佐分利のことは諦めろ!」と怒る・・・え~~~そんな展開?(笑。

 

佐分利は縁談話がイヤで下宿をでていってしまっている。

 

河村は自分の娘と佐分利を結婚させてうまいことをやった(佐分利は将来偉い人になる?)などと思われたくないのだ。恩義のある笠、忍節子(ここでも忍節子がいた)夫妻には言い出せず、知人の東野英治郎の妻、飯田蝶子も乗り気だった縁談話だったが、町で飯田蝶子に見つかり、問い詰められる。

 

そこへまた桑野が現れ、飯田蝶子の妊娠が知れる。そして奥さんがイライラしていると体によくないから全て夫に任せるように言い、飯田はしぶしぶ納得する。

 

東野英治郎と河村黎吉がそろって笠夫妻の家(忍はお琴の先生でもある)へ行って謝る。

 

食堂へ帰ると佐分利の同僚がごはんを食べているので佐分利の荷物をまた持ってきてくれといい、それを聞いた三浦光子は涙ぐむ・・・みたいな話。

 

随分前にみたことがあったけれど、カラーでみれるなんて最高でした。

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20201212180315j:plain

忍節子 当時41才

f:id:nihoneiga1920-1960:20201212180409j:plain

桑野通子 独身の女医?産婆役。河村黎吉の兄と喧嘩

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20201212181122j:plain

妹役の四元百々生という女優さん。wikiにも掲載がなく写真もない。