日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

五人の兄妹 1939年 松竹大船

監督 吉村公三郎 脚本 木下恵介

出演 笠智衆 葛城文子 日守新一 磯野秋雄 大塚君代 上山草人 忍節子

   坂本武 細川俊夫 森川まさみ 小林十九二 東山光子

 

もう何日も前に見始めたが、途中で寝てしまい(笑、昨夜なんとか見終えた映画。

というのも、なにもかも淡々とした展開で、知らぬ間に寝ているのだ。

 

マッチ工場を経営していた父は政治に手を出し、買収だかなにかで(忘れた 笑)刑事に追われ、列車から飛び降り自殺してしまう。

残された妻、葛城文子、長男 笠智衆以下子供5人は住んでいた家屋敷を売り、東京へ行く・・・笠には結婚を約束した女性、忍節子がいたが、東京へ立つ前の晩に忍が訪ねてきてそこで終わりになる・・・。

家がこんなことにならなければ一緒になっていたのに・・・と元の従業員のおじさんは残念がる。

 

そして12年後。

 

長男 笠は工場の職工をして家族の面倒をみている。母は雑貨屋?を営んでおり、

次男、日守新一は森川まさみと所帯をもち、四男磯野秋雄は笠の援助で大学4年だ。妹の大塚君代は工場へ勤めている。三男は戦争へ行っていてでてこない(写真だけ?)

 

物語のメインは四男磯野秋雄が、兄に面倒をみてもらうのが心苦しく思っており、ある日大学の学友細川俊夫と町で会うと細川は売血をしていて自分も売血をしたりする。

 

笠は父親代わりでとにかく面倒見がよく、工場から表彰されもらったお金を磯野にすべてあげるように母に言ったりするが、磯野はますます考えてしまう・・・。

 

妹の大塚君代も年ごろとなり、笠の知り合いから縁談が持ち込まれる。

大塚は兄さんがいいよいうならお嫁に行きますと素直に応じるが、工場の友達は同僚の男性が大塚を好きで、大塚もまんざらでもないと思っているのに他の人と結婚するなんて信じられないなどと言われる。それでも大塚は家族のためを思えば自分の好き勝手なことはできないと一度しか会ったことのない人のところへ嫁入りをする。

(どっかの宮様にも見習ってほしい 笑)

お嫁入りの日、笠も母も良縁を喜び、こっそり鏡台に隠した工場の同僚男性が休み時間にしていた野球のボールを四男の磯野がトラックに運ぶ途中にみつけ、ボロボロのボールだったので道へ捨てる。

そのボールを嫁入り支度をした大塚が家から車に乗り込むときに気づくが、拾うこともせず黙って車に乗り込む。

 

日守新一は政治家と付き合い、やはり買収?行為?で警察に逮捕されてしまう。

(なんだかわからないけど 笑)1000円の賠償をしなければならないと妻の森川まさみから聞き、自分がそのお金をなんとかする・・・という。

 

一方、大学を卒業した磯野は無事、笠のいた会社へ入社。入社の日、一緒に行こうと笠を誘うが、笠は今日は工場を休むという。

社長へ挨拶へいった磯野は社長から笠が会社を辞めたことを聞かされ、退職金を渡すようにいわれビックリする。

社長にことの次第を話すと、「そんなお金、会社を辞めて退職金を受け取るなら自分が出したのに・・・」と笠の退職理由を残念がって、笠に会社を辞めないようにいってくれ、そのお金は自分からの報奨金?だと磯野に託す。

 

そんなことを知らない笠と母は、これで全て片付いたと田舎へ墓参りにいく車中に電報が届き、そのことを知って喜ぶ。

 

小高い丘にある父の墓参りをしていると農道に葬式の一団が歩いている。

誰の葬式だと元の従業員であるおじいさんに聞くと笠の元婚約者の葬式だと知る・・・。

だけど以外と笠と母は悲しんでいない(ような感じ)

 

限りなき舗道の忍節子。

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笠に会いに来た忍節子

 

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忍節子。花岡蘭子かと思った(笑

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家族のことを思うと自分だけ勝手なことはできないという大塚君代。

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出勤途中、笠に縁談を進めてもいいかと聞かれ「兄さんがよければお任せします」と笑顔で答える。

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忍節子が亡くなったことを知る。笠と葛城母子。

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無事卒業し、古本屋の主人から自分の娘をもらってくれと言われる磯野秋雄、右は細川俊夫(若い 笑)

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古本屋 坂本武の娘 東山光子