日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

必殺仕掛け人  1973年 松竹

監督 渡邊祐介 脚本 渡邊祐介 安部徹郎 原作 池波正太郎

出演 田宮二郎 高橋幸治 山村聰 川地民夫 三津田健 野際陽子 秋野太作

   室田日出男 森次晃嗣 浜田寅彦 穂積隆信 

 

必殺シリーズというとテレビ時代劇の印象が強いし、藤枝梅安というとやはり緒形拳

最高だったけれど、映画は田宮二郎が梅安だ。西村佐内の高橋幸治がかっこよかった。

 

70年代の前半だから松竹でもかなりポルノ風な映画でびっくり(といってもポルノではないけど)。最初からなんと穂積隆信の絡みシーン(笑。

 

山村聰の元締めはテレビも山村聰だったのを覚えているけれど、初期の頃なのかどのシリーズなのか、はたまた必殺というと色々あるので記憶がごちゃまぜ。

 

テレビシリーズでもそうだが、なんというか今までの時代劇とは違った面白い物語だった。

 

藤枝梅安が幼い頃に別れた妹の話もからめて最後は皮肉な結末となる。ちょっと悲しい。

ネタバレだが、殺しの相手が生き別れの妹だったのだが、梅安、妹ともにそれは知らない。ただなんとなくお互いに感ずるものがあるだけだ。これが良い。

陳腐な脚本なら梅安が自分の妹を手に掛けなければならないことを悩んじゃうとかってなるんだろうけれど、それでは見ている方も想像できちゃって面白くない。

お互い兄妹だと知らずいるところが可哀そうで思わず涙でた(笑。

 

ただし、野際陽子が後妻になって毒殺してしまった香具師の親分の息子が跡目を継いだが父の兄弟分の三津田健(おじいさんになっていた)に騙されて殺される。その息子には将来を誓った町娘がいるのだが、その娘はどうしたのだろう・・・。忘れてないか?

 

元締めである山村聰も殺しに参加するのは初めて見た。

 

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huluより