日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

やくざ戦争 日本の首領  1977年 東映

監督 中島貞夫 脚本 高田宏治 原作 飯干晃一

出演 佐分利信 鶴田浩二 松方弘樹 西村晃 高橋昌也 菅原文太 梅宮辰夫

   千葉真一 成田三樹夫 小林稔二 尾藤イサオ 火野正平 二宮さよ子

   東恵美子 神田隆 金子信雄 内田朝雄 地井武男 田中邦衛 市原悦子

   高橋悦史 折原真紀

 

ヤクザもので東映にしたらかなり豪華な出演者。特に佐分利信が出演していたので興味があった。彼が出ていなければ見ていないだろう。

 

経済ヤクザ+暴力+西と東の勢力争い、そして首領(ドン)の家庭とその家族の話が絡んでいて長い映画だけどゴッドファーザーみたいなコワい話だった。

 

中島組のドン、佐倉の元へ紡績会社の専務が訪ねる。社長が女絡みでヤクザものに脅されているというのだ。力を貸す佐倉。ヤクザも大企業もお互い利用し合おうとなるのがよくわかる。なるほどね、こうやってお互いが持ちつもたれずだったのか。

 

佐倉には血のつながらない娘がふたりいるが、長女は結婚したい医者の両親からヤクザ者の娘を嫁にするのは・・・と言われ悩んでいる。そんな娘を想い、佐倉は自らその医者の元へ訪れ、更に仲人を自分が助けた大企業の社長にすることでその医者の両親も納得するようにするのだ。

次女は遊び歩いて最後はヘロイン所持?かなんかで刑務所?へ。彼女の体当たり演技(要するにおっぱいポロリ)はヤクザ映画だから必要なのかも。感じが亡き川島なお美みたいな女優さんだった。

 

佐倉自身は暴力や脅迫をすることはないが、その下には暴力に訴えるのをいとわない組員がいる。筆頭は千葉真一仁義なき戦い千葉真一も狂気の人だったが、この映画の千葉真一もかなり凄い。私はなぜかヤクザの千葉真一は好きだ。

 

松方弘樹は佐倉の秘書的な存在。

 

辰巳組組長の鶴田浩二は佐倉のことを一番に考える昔ながらの仁義の男だが最後は結果、佐倉に裏切られる。佐倉の長女と結婚した医師で佐倉の援助で病院の院長となった医師にどうもうまく殺されてしまう・・・ような描写。

佐倉にその医者が「私も佐倉ファミリーの一員です」って言うのが怖い。

 

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スカパーより