日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

劇場版 事件記者 1.事件記者 1959年 日活

監督 山崎徳次郎 脚本 西島大 山口純一郎 若林一郎 原作 島田一男

出演 永井智雄 大森義夫 沢本忠雄 滝田裕介 山田吾一 高城淳一 内田良平

   二本柳寛 相馬千恵子 丘野美子 清水将夫 園井啓介 原保美

 

アマゾンより

嬉しいこと3つ。

10月に待望のDVD「秋立ちぬ」が発売、11月に「恋文」が発売!

秋立ちぬはアマゾンプライムビデオでお金を払えば見れるが(過去、払って視聴)、DVD化されたら絶対欲しかった作品。それが発売されることを知り即予約。恋文はプライムでもアップされておらず、道三重三ファンとしてはDVDとしてもっていたい作品。

(動画にアップされている人がいて密かにダウンロード ←秘密)このDVDはずいぶん前に発売されていたようだが、高値だったので今回の再販売は喜ばしい限り。

 

そして前々から気になっていた劇場版事件記者10話のDVDは迷った末に購入。

東映チャンネルの警視庁物語が好きなのでこれも興味深々がずーっと続き、東映チャンネルにもリクエストしたことがあるが、東映チャンネル放映するのはありえないってことが日活作品だと知ってわかる。かといってプライムで放映しておらず・・・(今後、無料視聴になったらちょっとショック)

 

で、事件記者。元々NHKのテレビドラマでしかも生放送だったという。それで話題となり映画化された。このところ邦画ってテレビドラマから劇場版がつくられるのが多いが、その元祖か?

警視庁記者クラブに詰める各新聞社の記者たちがスクープ合戦にしのぎを削る。

かといって仲が悪いわけでもなく、和気あいあいと碁を指したりするが抜け駆けやおとぼけ、便乗、捜査妨害すれすれの手でスクープをものにしたりするのだ。

 

第一話「事件記者」

 

東京日報の菅(沢本忠雄)と中央日々の岩見(山田吾一)が警視庁記者クラブ、通称桜田記者クラブに配属されるところからスタート。もちろん旧庁舎で入った内部も映っている。

クラブにいる相沢キャップ(永井智雄)の指揮の元、ヤクザの親分が品川駅で何者かに拳銃で撃たれた事件を追う。

 

幸いにも親分の命は助かる。事情をききにきた刑事に親分は撃った犯人を言わない。

自分でかたをつけると子分を通じて病院から抜け出す。

 

彼は新宿をシマにする船十組の親分だが撃たれたことよりも持っていたカバンの行方が気になっていた。そのカバンには密売するための覚せい剤が入っていたが、撃たれたときに誰かに持ち去られたのだ。組員はライバルの六方組の仕業かと思っているが、警察や記者もそのことをかぎつける・・・

 

ところが別の殺人事件が起こり、その男の体内から取り出された銃弾と船十の親分が撃たれた銃弾はぴったり一致。

 

東京日報の記者、伊那(滝田裕介)が今回は活躍。

沢本忠雄は配属されたばかりで殺害現場へ行って死体をみるとうろたえてしまう新人を演じている。また ライバル社の荒木記者(内田良平)にうっかり事件に関することを喋ってしまったり。

 

記者がメインなので男ばかりが登場。女性というと飲み屋の女将とその妹、記者クラブに食事の注文を聞きに来る雑用?係の女性、喫茶店のレジ係、ヤクザの親分の妻くらいしか出てこない。

 

記者クラブでずーっと座っているご老体(と呼ばれる)八田(大森義夫)は今でいう「働かないおじさん」だがこの映画では新人の菅を誘い行きつけの飲み屋に連れて行ったりする。このキャラもこの物語でいい味だしている。また中央日々の浦瀬キャップ(高城淳一)の口癖は「ばっきゃろぅ」新人の岩見を怒る時にいう。彼、佐野浅夫に似ていた。

 

野呂圭介っていうとプラカードをもった「元祖どっきりカメラ」が最初に記憶だったけど日活の脇役で多くの作品に出演していた。なんと存命中の1933年生まれ←とwikiではなっていたが1937年生まれのようだ。どっちがホント?

宍戸錠はすでに頬っぺたが膨らんでいる。

 

捜査一課長で二本柳寛が登場するが、あまりにもダンディーでもう少し野暮ったい人のほうがいいかなと思った(笑。