日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

若いお巡りさん 1956年 日活

監督 森永健次郎 脚本 中久保信成 鷹鳥常武 原作 小鹿あい子

出演 名和宏 宍戸錠 中川晴彦 曾根史郎 天草四郎 菅井一郎 美多川光子

   長谷川菊子 小田切みき 田中筆子 坂東好太郎 柳谷寛 東恵美子

   新井麗子 堀恭子 安部徹

 


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WBC!なんと日本が9回裏で逆転勝利!に大興奮(も、負けると思ってたんで)。

明日の決勝も期待してます♪

 

堀恭子と曾根史郎

裕次郎より日活が売り出したかった名和宏主演のお巡りさんの物語。

名和宏はその後脇役になっていく。ちょっとイカツスギル容姿だからなぜそれほど日活が力を入れたのかがわからない。

曾根史郎という歌手の「若いお巡りさん」という歌が売れたことで作られた歌謡映画?でしょうか。ただ原作者がいるので流行っていた歌とコラボした?

なんと曾根史郎いまだに現役で歌っているらしい(1930年生まれの93歳!)やはり巡査役の曾根史郎がところどころ歌う♪

 

上野坂下交番を舞台に若い巡査の日常とか恋愛を描いたほのぼの系。一時間程度なので飽きない。一番の見どころは昭和30年くらいの上野界隈が存分にでてくる。

上野公園の西郷隆盛像のところから見える「じゅらくビル」なんて懐かしい。

 

新米巡査の健吉(名和宏)は鹿児島出身。毎朝郷里の偉人、西郷隆盛像に挨拶をする。

そこへくず拾いの男と出会うが、なんと男は金属泥棒?であった。無事確保して交番へ連れていくと、先輩の鈴木巡査(宍戸錠)が同僚の山口巡査(中川晴彦)の身代わりで

交番前にとめてあった自転車を盗まれたために始末書を書いて上野の本部へもっていかなければならないと言う。純粋な健吉は先輩のためならと自分が始末書をもって上野警察署へでむくのだ。鈴木巡査は何事も要領がよく、健吉なら自分から喜んで身代わりになるだろうと読んでのことだった。

 

山口巡査の恋人は近くの中華そばやの娘(小田切みき)だが、彼女は非常に積極的で朝からレバー入り、生卵3つの入ったラーメンをもってきたり、店では何杯もラーメンを山口巡査にサービス。彼らは結婚しようと思っているが、娘が中国人なので山口巡査は国際結婚について調べたりする。ところが娘がいうには自分たちは日本人だが中国人を装ったほうが中華料理屋には利点だからといって結婚には支障がない・・なんていう。

ここで小田切みきの母親が田中筆子だが、なかなか美人に見える(笑。

 

鈴木巡査は近所のタバコやの娘のところへ通う。彼はチャッカリで、お金がないからタバコをつけで買ったり、その娘に鎌倉へ行こうとデートに誘うが、行ったのは上野の不忍池周辺だったりで娘を怒らせたりする。

 

健吉は、上司の山村巡査部長(天草四郎)の娘、京子(美多川光子)に淡い恋心を抱くも・・・

日活では悪役の安部徹がズーズー弁で妻の出産をやきもきしながら待つ巡査を演じている。

オークファンより