日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

黒い画集 ある遭難  1961年 東宝

監督 杉江敏男 脚本 石井輝男 原作 松本清張

出演 伊藤久哉 和田孝 児玉清 香川京子 土屋嘉男 松下砂稚子 天津敏

 

 

ハッキリ言うが・・全然面白くなかった(笑。

伊藤久哉の妻の不倫相手である児玉清を山で遭難させ死なせるという話なんだろうけど。

 

まず、伊藤久哉の妻と不倫してることに関しては全く描かれてなくて、途中、ネットで調べてわかった。

 

映画冒頭では児玉清が引き上げられ、山で荼毘にふされる。そこに姉(香川京子)と母が来るが、香川京子がなんで初心者の和田孝が助かったのか??と思う。

 

会社の上司で山登りのベテラン、伊藤久哉、初心者の和田孝、そして山が面白くなってきた児玉清が登山するが、3人が道に迷うまでがなが^~~くて山登りの趣味がある人なら多少は楽しいかもしれないけど、途中で視聴をやめたのが昨日。

 

その後、初心者の和田が岳人という雑誌に寄稿文をのせる。遭難し、児玉清が亡くなるまでのことが細かく書いてある。誰がみても遭難し亡くなった。

偶然が重なった事故だ。

半年ほどたち、冬になった。

姉である香川京子から会いたいと言われ行った先のレストラン、三笠会館(懐かしい)で紹介されたのがいとこで山登りが趣味だという土屋嘉男。

香川は弟が世話になった礼をいい、弟が亡くなった現場に花を手向けたい、ついては土屋嘉男を連れていって欲しいと頼む。

 

乗り気のしない伊藤久哉だが承諾し、土屋嘉男を共に山登りを開始。

なんか刑事コロンボみたいなことばっかり言い出す土屋嘉男(笑。

心理的にドンドン追い詰める描写なんだろうけど、こんな失礼な男いるのか?

(と ドキドキより ちょっとなぁ・・・のほうが強かった)。

 

まぁ証拠なんてあるわけじゃないし、伊藤久哉はその日のうちに東京へ帰るべく

普通なら5時間ほどかかる行程を壁を下って40分で行くという(山の言葉でなんていうのかわからんw)。

土屋も一緒に下るといい、二人で氷壁を下るが土屋が足を踏み外して落下。

それをみて伊藤久哉はにんまりしながら「遺体がみつかるのは雪解けしてからだ」とタバコに火をつけた瞬間(って、壁くだっててタバコ吸う余裕あるのか?昔はそうだったのか?)雪崩に巻き込まれ・・・。

 

そして香川京子のドアップと「また二人犠牲者がでた。私が弟のことを疑わなければ」

とかなんとかで終わる・・・って 

何?何?なに~~~~???(笑。

 

昔の山登りの装備ってかんじき履いて雪道歩いたり、やたらとリュックが重そうなのにテントもってなかったり。雨具もなんか普通のカッパみたいで大変そうでした。

 

黒い画集の「あるサラリーマンの証言」の出来が良すぎて「寒流」でズッコケたが

この「ある遭難」は酷すぎるって。

実際、山で撮影部分が多く、俳優さんやスタントの人たちの大変さを考えると

ほんと、御愁傷様って感じです。

原作自体が映画に向かないのか、脚本が良くないのか、監督がいけないのか

なんだかわからないけど。

 

アマゾンより