日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

おヤエの初恋先生  1959年 日活

監督 春原政久 脚本 高橋二三

出演 若水ヤヱ子 藤村有弘 森川信 沢村みつ子 弘松三郎 中村万寿子

www.nikkatsu.com

 

日活より

おヤエシリーズはこれで最後?でしょうか。おヤエさん、とうとう学校の先生になりました(笑。

山間の県立高校に赴任してきた体育教師のヤヱ子先生(若水ヤヱ子)。着任早々、担任となった3年B組の7人組から洗礼を受ける。彼らは夏の台風で被害を受けた農家の子供たちで、学校をやめるのだという。

前の担任であった浜田先生(藤村有弘)は彼らのせいでノイローゼとなり休職。その代わりとしてヤヱ子先生が後釜となった。

7人組に困らせられるヤヱ子は、なんとか彼らに退学届けをださせようと奮闘する。意外にも彼らは退学届けを書いてきた。喜んで校長へ渡すがなんと白紙だった。

 

当初はなんとか彼らに学校をやめてもらおうとしたヤヱ子先生だったが、彼らは本当は学校へ行きたいが、経済的事情で授業料を払えず、悪ガキのひとり、みつ子(沢村みつ子)は東京で歌手になるという。そんなに簡単に歌手になれるわけもなく、ヤヱ子は彼女たちを説得し、払えない授業料を稼がせるためにアルバイトすることを提案。そこで前の担任で地元に詳しい浜田先生を訪ねる。

やっとみつかったアルバイトは東京からやってきた少女歌劇団のポスター張り。興行主の増永(森川信)にお礼を言い、7人は働きだす。しかし興行が失敗したので彼らにアルバイト代は支払われない。文句を言いに行こうとするとそこへ増永がやってきて歌劇団が借金のかたでおいて行った楽器は古すぎて使い物にならず、学校へ寄付をするとおいていく。アルバイト代はとうとう支払われなかった。

ヤヱ子は彼らの授業料を自分の給料から支払うことになった。

 

増永がおいていった楽器を喜んで手に取る7人をみて、ヤヱ子は音楽隊を結成。

視察で訪れた県の幹部は喜び、ヤヱ子は鼻が高い。

 

浜田と河原で話しているヤヱ子。実はヤヱ子は浜田に心奪われていたのだ。そこへ増永がやってきて妻の経営するキャバレーに来るはずだった楽団が来ず、チケットを売りさばいていたのでなんとか生徒の楽団に演奏してもらえないかと頼みにくる。

高校生をキャバレーで演奏させられないと一度は断るヤヱ子だが、増永は前金でかなりのお金を払うという。これなら卒業までの半年分の授業料は払える・・・ヤヱ子や生徒たちは変装してキャバレーへ。

そこへ県のお偉いさんたちを接待でキャバレーをやってきた校長と音楽教師の松崎(弘松三郎)。ハプニングで演奏をしているのがヤヱ子とあの7人組だとわかり、PTA総会が開かれヤヱ子は糾弾される。それでもなんとか生徒の退学を免れたヤヱ子はもっと山奥の中学教師として転任することになったが、浜田を訪ね、そんなことならあなたの妻になると告白。ところが、長年療養していた浜田の妻(中村万寿子)に挨拶され、浜田には妻があったことが初めてわかる。浜田は自分がノイローゼになったのは妻と離れていたからかも・・とか言われてしまう。

 

転任のためバスに乗るヤヱ子。7人組の演奏で送られ、さらに浜田先生以下、たくさんの生徒に見送られ去っていくヤヱ子先生であった。

 

あまり面白くないけど、浜田に告白するシーンでは「女中になってもいいから浜田のそばにいたい、女中は慣れています」といったセリフがあったりする(笑。

 

オークフリーより

 

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