日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

地獄 1960年 新東宝

監督 中川信夫 脚本 宮川一郎 中川信夫

出演 天地茂 三ツ矢歌子 沼田曜一 中村虎彦 宮田文子 林寛 徳大寺君枝

   山下明子 大友純 大谷友彦

一時間40分ほどの作品ですが、アレ過ぎて3時間かと思えるほど長く感じた映画(笑。

なんとwikiにまで紹介され、この年(1960年)の12月に社長の大蔵貢が解任されたので中川信夫監督が大蔵貢プロデュースで作った最後の作品だという。これぞ新東宝、大蔵臭満載♪♪

東宝佐久間良子、三ツ矢歌子がなんと早々死んでしまう・・のはかなり謎でしたが、中盤以降で再登場!。名前も”ゆきこ”と”さちこ”。(笑

三ツ矢歌子

この世の悪行は亡くなって必ず裁かれる!行き先は地獄だ!

大学生の清水四郎(天地茂)は矢島教授(中村虎彦)の一人娘、幸子(三ツ矢歌子)と婚約している。将来有望かと思いきや、学友の田村(沼田曜一)との間にある秘密が・・。矢島教授宅からの帰り、田村の車に同乗した四郎。酔っ払いをはねてしまった田村はそのまま車を走らせる。助手席の四郎はその後彼が亡くなったことを知り、警察へ行こうと田村にいうが、田村は目撃者もいないし捕まるわけがないという。

助手席にいたとはいえ良心の呵責に耐えかねる四郎だが田村がつきまとう。

四郎は事故の原因が自分が寄り道をしてくれと田村に頼んだことにも原因があると感じ、殺してしまったと悩むのだ(って、そこまで考えなくてもw。

四郎は婚約者の幸子にことの一部始終を話し、一緒に警察へ行ってもらうことにする。タクシーで行こうとする四郎は車に乗るのは嫌だ、電車で行こうという幸子を強引に乗せ警視庁へ・・・ところがタクシーが木に激突し運転手と幸子は死んでしまう(ええ~~)なんか無理やりな脚本。

三ツ矢歌子・天地茂

幸子の葬儀のあと、田舎から知らせがあり、四郎の母(徳大寺君枝)が危篤だという。

慌てて田舎へ帰る四郎。四郎の父、剛造(林寛)は老人ホーム、天上園を経営しているが、病に臥せっている妻をしり目に東京から呼んだ妾の絹子(山下明子)と隣室でイチャイチャ。絹子は四郎を一目みて気に入り、モーションをかける。

山下明子

家には剛造の幼馴染で画家の谷口(大友純)が居候しており、谷口の娘、サチ子(三ツ矢歌子)が四郎の母の窮状を見かねて四郎に電報で知らせたという。

幸子にそっくりなサチ子・・。それで三ツ矢歌子がすぐ死んでもオッケーなのかと納得。

三ツ矢歌子・大友純

四郎のあとを追ってやってきた二人の女・・田村と四郎の車がひき殺した男の母やす(津路清子)と情婦の洋子(小野彰子)だ。やすは息子が轢かれたところを目撃し、警察は探してくれないからと二人を探し出して殺しにきたのだった。

小野彰子・津路清子

吊り橋でのショットは頭上から映したり、下から映したりで監督が力をいれたよね?と思わせる。

 

吊り橋に呼び出された四郎は洋子ともみ合いの末、洋子は転落。そこへ田村も現れる。

彼とももみ合い、田村も転落(四郎、殺人犯し過ぎw)。

天上園では開園10周年記念式典が開かれ、這う這うのていで帰った四郎の元に矢島教授夫妻が列車に飛び込んだという知らせをサチ子がもってくる。慌てて行こうとする四郎になぜか橋から転落した田村が真っ白い顔で現れ、いきなりサチ子を撃って射殺?

真っ白い顔の田村(沼田曜一)をみてなんだか笑ってしまった(;^_^A

 

天上園に潜入したやすは毒入りの酒をふるまい、四郎含め、全員死亡。

津路清子・天地茂・沼田曜一

そして登場人物全員が地獄へ~~~。なんと地獄の閻魔様が嵐勘寿郎のおまけつき

嵐勘寿郎

天地茂の父役の林寛って角度によっては阪東妻三郎に見えなくもない。

医師役の大谷友彦・・顔が悪人(なのはいいけど)で下品すぎて医者という感じではない(笑。

山下明子・林寛・(医者)大谷友彦

 

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