日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

17才の抵抗   1957年 日活

監督 井上梅次 脚本 池田一朗 原作 戸田昭子

出演 浅丘ルリ子 長門裕之 津川雅彦 白戸マリ 轟夕起子 小林重四郎

   

 

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ルリちゃん17才。長門裕之没後10年だったが、主役は浅丘ルリ子だ。

 

旅回り一座の座長の娘、浅丘ルリ子はクラスメートに父が旅役者であることを知られたくない。成績はいつも一番で東大へ行きたいと思っている。父とは別々に住んでいるが

父の一座は長い間隣町で興行をしている。

 

母はルリちゃんが幼い頃一座を出ているが、普通の生活をしていると聞いてルリ子は安心している。自分の机のうえには母の写真が置いてある。父の後添えの女とはうまくいかない。それに彼女は一座の座員と浮気をしている。知ってか知らずかそんな女と一緒にいる父も不甲斐ないと思うルリちゃんなのだ。

 一座にいるのが長門裕之

 

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浅丘ルリ子長門裕之

ルリちゃんの同級生が津川雅彦

 

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津川雅彦

津川のいとこが東京に住んでいるのでルリちゃんたちは東京へ模擬試験を受けに行く。

 

白木マリが新人として登場。お金持ちのお嬢さんでなおかつ津川とは将来結婚するかもしれないという。

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白木マリ

東京へでたのでルリちゃんは母を訪ねて浅草へ。父の女と喧嘩して、彼女の口から聞かされたのは母は若い男と逃げて、今は浅草で女剣劇をしているというのだ。

 

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1957年当時の浅草六区

その話は本当でルリ子はびっくりするが、それでも母と娘は対面する。そこへ男がやってきて金を無心するが母はルリ子のことを劇団に入りたいという娘だと紹介するのだ。

 

ルリちゃんが色々な経験をし、それを考えたり、悩んだりするところが良かった。さすが井上梅次監督!

 

 父の劇団は文芸ものを演ったりするが、オンナが男と逃げ、興行もうまくいかなくなって客入りも悪く、とうとう旅にでることになる。ルリちゃんも一度は旅役者になって父と一緒に行こうと思うが、やはり東京の大学へ行く決心をする。父はどんなことがあってもお前の学資ぐらい稼げるさと言うところで思わず涙(笑。

小林重四郎の演技が光る。

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小林重四郎

 

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別れの日