日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

獄門島 総集編  1950年 東映

監督 松田定次 脚本 比佐芳武 原作 横溝正史

出演 片岡千恵蔵 多喜川千鶴 進藤英太郎 月宮乙女 大友柳太郎 小杉勇

   三宅邦子 千石規子 斉藤達雄 原泉 

 

1949年に作られた片岡千恵蔵金田一耕助シリーズ第2作「獄門島」と「獄門島 解明編」の前後作をひとつにした総集編。登場人物も多く、展開が早く、カットされている部分が60分もあるらしくてちょっとよくわからない(;^_^A。

 

復員船内で亡くなった戦友の遺言を伝えようと獄門島を訪れた金田一耕助片岡千恵蔵)戦友は鬼頭家の長男であったが、島内ではその本鬼頭と分鬼頭が反目しあっている。亡くなった本鬼頭家の戦友は「3人の妹が殺される」と謎の言葉を残してこときれた。島へ渡る金田一は本鬼頭家の後見の一人だという寺の和尚(斉藤達雄)を知り合い、本鬼頭家へ連れて行ってもらう。船上では本鬼頭家の3人の娘に災いがおこるというお告げがあったと祈祷のおばぁさん(原泉)が和尚に訴える気持ちの悪いシーン。

原泉斎藤達雄

途中、分鬼頭家へ寄る和尚に当主の儀兵衛(進藤英太郎)は辛く当たる。

進藤英太郎・月宮乙女

 

本鬼頭家の当主、嘉右衛門(片岡千恵蔵 二役)は病の床にあり、そこで金田一が長男の死亡を言う。本鬼頭には頭のオカシイ3人娘と遠縁の引き取られたという兄妹がいるが、その兄、鬼頭千万太(沼田曜一)は復員後、本鬼頭を飛び出し行方知れずで妹の早苗(三宅邦子)だけがいる。その他、牢座敷にとじこめられている早苗のおじさんがいるが早苗は家を必死で守っている。

ある晩、早苗は謎の男に千万太と一緒にいるからタバコや食事を持ってきてくれというが・・・島にはよそから強盗?がやってきている・・らしい??

その後、儀右衛門が亡くなった。

そして和尚の好意で寺に滞在していた金田一の元に本鬼頭の娘、花子(谷間小百合)が倉庫で死んでいるところを発見したという一報が入る。島の巡査(小杉勇)と駆けつけ、持ち前の推理を発揮するが、巡査によって金田一は牢屋へ・・・

杉勇

そこへ東京から金田一探偵事務所からやってきた秘書の白木静子(喜多川千鶴)がやってきて金田一の正体を明かす。

第一作では、原節子がまさかの眼鏡女子だったが、今度は喜多川千鶴が眼鏡女子として登場!どんだけ女優に眼鏡かけさせたいのだ?松田定次(笑。

喜多川千鶴

三宅邦子

千石規子

本土から磯川警部補(大友柳太郎)がやってきて牢から解かれた金田一は彼と喜びの再会を果たすが、今度は本鬼頭の雪枝(朝雲照代)が岸壁で首をつった状態で発見される。

大友柳太郎

 

ここまで怪しい人物がたくさん現れる。

鬼頭早苗とその兄千万太、分鬼頭の儀兵衛、後妻?の志保(月宮乙女)、分鬼頭にいる章三(誰?)という若い男(片岡栄二郎)。

月宮乙女・片岡栄二郎(だと思う)

 

ぼさぼさ頭で袴に下駄の金田一耕助じゃなくてギャングみたいな洋装の金田一耕助

当時は風采のあがらない容姿の主人公では映画にならず、スターがスターらしい姿を求められたらしく、片岡千恵蔵はそれについて原作者には申し訳ないと言っていたという。

やたらとカッコいい金田一耕助

 

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