日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

子供の四季 春夏の巻・秋冬の巻 1939年 松竹

監督 清水宏 脚本 清水宏 原作 坪田譲治

出演 河村黎吉 吉川満子 坂本武 岡村文子 葉山正雄 爆弾小僧 

www.shochiku.co.jp

子供を撮らせたら天才肌!の清水宏監督・脚本の作品。原作者の坪田譲治という名前も懐かしい。多分子供の頃彼の作品は読んでいると思うけれど大人になってから長いので最近はとんと名前を聞かない。児童文学と言ってもやはり流行りすたりがあるのだろうか。子供たちが友人の家へ行って外から名前を呼ぶ。都合が悪いと「あ~と~で」と言って断るのは私もかろうじて記憶にある。物語は太平洋戦争前の1939年に作られたけれど、1960年代も子供の行動はほぼ同じで電話はあったが、子供が電話を使うなんてことはなく何かがあると友達の家まで駆けていった。この映画でもとにかく子供たちが走り回る。今なら絶対できない(笑。

 

善太と三平の兄弟が牧場を営む父の元で育つが、祖父母はいないと思っていたらなんと峠を越えて馬でやってくるおじぃさんが祖父だった。兄弟の母は父との結婚を反対され駆け落ちしていたので実家との付き合いはそこできれたのだが、孫に会いたくなったのかおじぃさんは子供たちの下校途中にある木の下で待っているとやってくる。

母の実家は製織所を経営している名士で、その会社には分家の娘をもらったその名も「老獪」という男が役員をしている。その男は会社を自分の思い通りにしようと画策するのだ。

と言った子供のことだけではなく、大人の事情も含まれた映画なので飽きない。

ところで牧場で乳しぼりをしそれを牛乳瓶につめて各家庭に配達するシーンがあるけれどほぼ全て手作業でこれでは製品にするにも数が限られ大変だ。

松竹より

 

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