日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

旅はそよ風   1953年 宝塚映画 

監督 脚本 稲垣浩

出演 大谷友右衛門中村雀右衛門) 多々良純 八千草薫 淺芽しのぶ 杉狂児 

東郷晴子 上田吉三郎 堤康久

 

役人に追われて山籠もりしていた盗人?の二人(大谷・多々良)が巻き起こす珍道中。

 

八千草は歌舞伎の「道行」に憧れて店の手代?と駆け落ち?をするが持って出た200両を、その手代と仲間、東郷晴子にとられてしまう。

16歳のわがままな大店?の娘を演じた八千草、ひたすら可愛い(笑。

宝塚映画だから仕方がないが、同じ年の高峰秀子でもぴったりな役だと思った。

 

杉狂児は娘と飴を売りながら、博打の借金で苦界に身を沈めた長女を取り戻そうと30両ためていたが、泊まった宿屋で丁半博打に誘われ、これが3倍になったら・・娘をはやく取り戻せると思い参加してしまう。

ツキまくっていたが、ヤクザの元締めにいかさまされて、次女も女郎に売られるはめに。

 

手代にとられた200両、大谷が取り戻すが、飴屋の窮状を知ってあげてしまう。

 

途中、敵討ちの侍から飛脚で送ってきた金子を取ったり、あんまに化けて上田扮する侍から着物や刀を盗んだり、その上田、敵討ちの侍から追われている仇だったりして後半になればなるほどおもしろい。

 

八千草薫と大谷のデュエットもお楽しみ(笑。

スピード感あふれる楽しいコメディ映画でした。