日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

あすなろ物語  1955年 東宝

監督 堀川弘通 脚本 黒澤明 原作 井上靖

出演 山内賢(12歳)岡田茉莉子 三好栄子 木村功 

   鹿島信哉(15歳)根岸明美 小堀誠

   久保明(18歳)久我美子 浦辺粂子 村瀬幸子 金子信雄

   高原駿雄 太刀川洋一 

 

井上靖の自叙伝的小説だという。

両親を亡くし、蔵で祖母と生活している鮎太の成長ストーリー。

各年代に気の強い?年上の女性がでてくる。

 

祖母の妹の娘で村では不良と言われる冴子(岡田茉莉子)が学校を辞めて鮎太の蔵で居候する。冴子は鮎太に温泉旅館?で結核の療養?をしている大学生の木村功へ手紙を渡すように命じる。木村に送られていく道すがら、「あすなろの木」の話を木村は鮎太にして、君は「檜になれ」という。

あすなろの木は檜に似ているが、檜ではない。あすなろの木は「明日こそ檜になろう、檜になろう」といつも考えているのだと鮎太にいう。

鮎太はその言葉をずっと心にとめている。木村が鮎太のために書いた「檜になりましょう」という半紙を大切にする。

道ならぬ?恋なのか、木村功岡田茉莉子は雪山で心中してしまう。

 

3年後、祖母の三好栄子が亡くなり、鮎太は寺の住職の好意で寺へ引き取られる。

祖母が鮎太が大学を卒業するのに十分なお金を残してくれたので鮎太はなんの心配もなく学生生活が送れた。

寺には娘の根岸明美がいて、鮎太に勉強ばかりしていないで体も鍛えないといけないという。上級生に殴られた鮎太を連れて根岸明美は鮎太のことは自分に預けてくれと上級生たちを納得させる。鮎太が唯一できる鉄棒で運動会では上級生よりおおく回れることができて同級生も大喜び。

根岸明美は結婚が決まるが、2,3度ボートに乗った男から呼び出しがかかる。

それを知った鮎太は根岸明美のためにその男を殴りに行く・・・。

 

さらに3年たって大学生になった鮎太が下宿するさきの娘の久我美子は他の下宿人の男性たちにちやほやされ、鮎太も一目で好きになってしまうが、とにかくわがままで下宿人全てを四苦八苦させる。

そんな久我を女中の浦辺粂子はお嬢さんは本当は優しい人であると最後にはいうが、

父の亡き後、生活のために家の道具を売ってなんとか屋敷を維持している母の村瀬幸子はいつも涙にくれている。そんな家のために久我美子は40過ぎの男と結婚するらしい・・・。

久我は鮎太が明日引っ越すのよ・・・と勝手に他の下宿人に宣言し、鮎太はびっくりする。

しかし、鮎太の気持ちを思った久我の言動で翌日鮎太はリヤカーに荷物を積んで下宿をあとにする・・・

 

小学生時代の鮎太、山内賢がすごく美男子なんだけど・・・!

 

久我の家の下宿人のひとりで学校の先生役は金子信雄だけれど全くわからなかった(笑。