日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

憲兵と幽霊 1958年 新東宝

監督 中川信夫 脚本 石川義寛

出演 天地茂 久保菜穂子 中山昭二 三原葉子 万理昌代

 

いい気になってみてしまったが、なんとも言えないエログロ、幽霊モノの大蔵貢満載の物語(笑。

昭和16年の開戦前。

憲兵の天地茂は日本の機密情報を中国人に売っているが、部下がある書類を失くした・・と報告すると自分の気に入った女性を妻にした部下の中山昭二にその罪をかぶせるが彼はもちろんやっていないのだから自供しない。今度は彼の妻、久保菜穂子と母親を連れてきて彼の目の前で拷問する。耐えられなくなった彼は自供し、死刑となる。

 

国賊の妻として会社を辞めさせられた久保菜穂子に天地は近づき、就職を世話する。

一方、病いで臥せっている義母を入院させるが、入院先で久保菜穂子があなたのことを厄介だと思っていると告げ、義母は自殺してしまう。

すっかり意気消沈する久保・・・に天地は食事に誘い、眠り薬?を混ぜた酒を飲ませて犯してしまうのだ。その上天地は久保をクビにするように就職を世話した会社に手を回す。その後、久保は天地の子供を妊娠・・・すると天地は酒を飲んで寝るような女の子供は誰の子だかわからない・・・と久保を捨てるのだ。

 

久保の亡き夫には軍人の弟(中山昭二の二役)がおり、兄のことの真相が知りたいと憲兵となる。

久保の夫を罪に陥れた同僚の三村俊夫は天地に殺害されてしまう。

 

その後、中国に渡った天地以下憲兵隊のひとり中山昭二。彼は天地が自分を見る目がいつもおびえたようでどうも気になるのだった。

 

ここでセリフはないが万里昌代がキャバレー?の踊り子として踊りを披露。

三原葉子はやはり歌手、兼踊り子で中国人の妻だが天地に魅かれていく役。

 

いつもの新東宝路線の物語。

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