日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

最後の切り札  1960年 松竹

監督 野村芳太郎 脚本 橋本忍 原作 白崎秀雄

出演 佐田啓二 宮口精二 桑野みゆき 加藤嘉 殿山泰司 松本克平 河野秋武

   三井弘次 芳村真理 日比野恵子 小田切みき ジェリー藤尾 多々良純

   佐藤慶 柳永二郎 小池朝雄 神山繫 竜崎一郎

佐田啓二

記事更新があいてしまいました(;^_^A。このところ、YouTubeで「コレコレさん」の切り抜き動画見ているのと、観たい!と思う映画がないっ!(言い訳)。

コレコレさんという人は、お困りごと相談などに応じる配信をしている人で、その相談のなかには「マネーのコレ」という「マネーの虎」みたいなお金を支援するというのがあります。「嘘」をついている相談者が多いのですが、コレコレさんはその嘘をドンドン暴いていくのです。生活保護をもらっている人も多く、食料が尽きたとか、スマホ代が払えないとか、電気が止められたとか、数万円の支援希望なのですが、実際はタバコ代だったりギャンブル代だったりするのも多い。

生活保護とはいえ、皆SNSをやり、その中で色々と自分の自慢のための写真をアップしているのですぐ特定されてしまい嘘がバレるというパターン。ただ皆、嘘は言っていないと言うんですが、コレコレさんの取り調べwがうまいのか結局嘘を白状させます。

もうね、こういうの見ていると人が信じられなくなるっ。だいたい嘘をついている人は質問にイエスかノーで答えられるのにそうはせずに???な話をしてはぐらかそうとするのは皆同じ。こういう人、どっかの市にいたな。沖縄のどこかの市長はセクハラをまさかの被害者に口止め、その録音を聞いたけど、セクハラにパワハラもプラスでいいと思う。4回目の不信任、可決するようにと部外者は願うのであります。

ウソで人から金を巻き上げようとする詐欺のピラミッド上位にいる男が主人公、佐田啓二主演の松竹作品ですがこんな悪い佐田啓二、初めて見た。とにかく悪人なのよ。

嘘をつくことに罪悪感はない。人をとことん利用して金に換える、昭和35年の詐欺師なのだ~。

佐田啓二宮口精二

巣鴨洋品店を営む立野(佐田啓二)という男。表面上は洋品店主だが、裏では色々な顔を持つ。

新宿では宗教研究会を名乗り、相棒の吉村(宮口精二)と拡大している新興宗教の理事を騙す。女優や歌手になりたい女たちとは関係を結び、夜職を斡旋してピンハネ。手下のチンピラ(ジェリー藤尾)が手にいれたドルを売った金はネコババしチンピラは窮地に陥る。女たちには命令口調でパワハラモラハラ全開だけど昭和35年の女性たちは皆大人しい。

ところが宗教団体の理事(加藤嘉)が立野の手口を見破り、その団体が選挙で推す谷口(柳永二郎)が代議士となったらそんなダニはつぶしてやると暗に言われてしまう。相棒の吉村は手を引くが、立野は怒りもあり「自分には切り札がある」とその宗教団体が絡んだと言われている殺人の証拠を集めようと殺されたとされた男の墓をあばくことにする・・・。

チョイ役なのに佐藤慶神山繁西村晃竜崎一郎などが出演する豪華版。古い邦画ファンは嬉しい。主人公は巣鴨洋品店をしている設定なのでなんと昭和35年当時の巣鴨地蔵通り商店街が映っており、有名な「八つ目うなぎのにしむら」、その隣にあった「地蔵尊煎餅むさしや」、そばやの「大橋」、向かいの「笹屋漢方薬局」が映っていました。

地蔵尊煎餅以外全て今でも営業しています。

YouTubeで発見した映画なのでスクショ撮ろうとしたら、普通は履歴に残っているのに何故か履歴には残っておらず、消したか、BANされたかどちらかで残念。

カメラワークも面白くスピーディな展開、そしてなんとも皮肉な終わり方はまるでイギリス映画のようでした。グッド(^^♪。

フォートトラベルより在りし日の地蔵尊煎餅むさしや