日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

経営学入門ネオン太平記  1968年 日活

監督 磯見忠彦 脚本 今村昌平 磯見忠彦

出演 小沢昭一 西村晃 古川潤子 古川由子 加藤武 渥美清 吉村実子

   野坂昭如 園佳也子 松尾嘉代 

 

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日活より

 

冒頭のタイトルでは監督名がでてこなかった?が、感じで今村昌平か?と思ったが脚本を書いたのが今村昌平だった。しかしこれはまるで今村映画。監督の磯見忠彦という人は私は知らない。監督昇進第一回作品とあるが今村昌平についていた人だろう。

 

大阪のアルサロの物語だが結構ていねいに取材したらしくアルサロ内部やそこに勤めるたちの生態がわかる。主役の小沢昭一はアルサロの支配人でこの映画では結構真面目で商売熱心な中年男性だ。彼には籍をいれていない妻、園佳也子がいるが二人の間に生まれた女の赤ちゃんは無戸籍であることが妻が文句を言う場面でわかる。

小沢が籍をいれてくれない理由が後半でわかるが、彼の実家は東京の本郷の古本屋で彼は幼いころからできる?兄と比べられ家出を繰り返し今は大阪にいる。このことが人に知られたくないらしい。実家とはもちろん没交渉だ。

そんな彼はアルサロのボーイで電車内で女性の乗客のスカートを切るところを目撃してしまう。そんなボーイを誘って飲み屋で話をしたり、自宅へ連れて帰り寝泊りさせたりするのはボーイが家出してきたこと知り自分の過去とダブルかららしい。

 

そこまで面倒みたボーイだがなんと営業時間後に事務室に仲間と強盗に入り小沢は殴られて失神。金庫のお金が持ち去られたりする。

 

アルサロの女性たちは指名をとるのにやっきだ。小沢は新しく入店した双子の姉妹に

男性客の扱い方などを教える。

 

ストーリーがあってないような物語。

 

吉村実子が他店からきたアルサロのホステスとしてでてくるが姉の芳村真理とそっくりだった(笑。お化粧をばっちりすると姉に似てると思うって芳村真理のお化粧はいつもばっちりなんだね(多分)。

そういえば私は彼女を見たことがある。1990年初頭、真っ赤な日産のスカイライン(だったと思う)に乗ってきて駐車してる時。美人で派手でおまけに車も目をひくのですぐわかった。

 

ところでこの映画、渥美清はどこででてくるのだろう・・・と思っていたらおかまバーのホステスだった(笑。シーンが後ろ向きで座っている着物のホステスが席を代わると

なんと渥美清だとわかる憎い演出。

 

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渥美清