日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

一匹狼  1960年 日活

監督 牛原陽一 脚本 滝口速太

出演 小高雄二 芦川いづみ 沢本忠雄 芦田伸介 南田洋子 二谷英明 二本柳寛

   木浦佑三 待田京介 近藤宏

 

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日活より

 

主演が小高雄二なんで小林旭石原裕次郎とはやはりちょっと違うギャング組織のアクションもの。葉山良二に通じる俳優さんだ。

 

戦争孤児の昭二(小高雄二)は鑑別所に入ったりで不良であったが、今は運送会社でトラックの運転手として真面目に働いている。

彼にはいつも寄るドライブインのウエィトレスでやはり身寄りのない和子(芦川いづみ)が恋人で、将来は一緒になろうと思っている。和子は満州で生まれたが、戦後のドサクサでひとりいた兄と生き別れとなり兄との再会を心待ちにしているが、兄がどこで何をしているのかはさっぱりわからない。

 

休日に昭二と和子は後楽園でデートしたが、チンピラにからまれ、昭二はそのチンピラたちを逆に叩きのめす。

腹の虫が収まらないチンピラは組織の兄貴分に報告すると、話をつけようと昭二に会うことになる。その兄貴分が鉄夫(沢本忠雄)で、なんと昭二とは孤児仲間であった。

鉄夫は昭二を組織がやっているキャバレー?クラブへ連れていき、マスターでギャングの親分の戸倉(芦田伸介)に紹介すると戸倉は昭二が拳銃の扱いもうまく、喧嘩も強いことを気に入って組織に入らないか?と誘うが、真面目に生きたい昭二はていねいに断る。

昭二のことをあきらめきれない戸倉は、裏で手をまわし、昭二の恋人の和子を組の者に車で轢かせてケガを負わせて昭二に金がいるように仕向ける・・・。

和子の入院で金のいる昭二は運送会社の社長に借金を頼むが、その社長も組織のものが裏で脅して昭二に金を貸さないようにしていた。

 

結局、昭二は運転手をやめて戸倉に頭をさげて組織に入る。これまでの月給は7千円だが、組織からは3万円もらえ、さらに戸倉から金をだしてもらい、和子のためにアクセサリーの店をもたせた。

 

毎晩たむろするキャバレーにはホステスのナオミ(南田洋子)という女がいた。

彼女の男(二谷英明)は組織の人間だが今は刑務所に服役しているという。

その男は満州の和子が生まれた町にいたといい、年齢も和子の兄と同じようで昭二はもしかしたら和子の兄ではないか・・・と思うようになる・・の・・だが・・・。

 

いづみちゃんが芦田伸介に呼び出されピンチ!な場面なんかもあってサスペンスとアクションが味わえる。地味だけど面白かった。ただ、童顔の沢本忠雄って組織の一員って感じじゃなかった(笑。

 

衛星劇場より