日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

おヤエの家つき女中  1959年 日活

監督 春原政久 脚本 高橋二三

出演 若水ヤエ子 西村晃 柳沢真一 森川信 武智豊子 小沢昭一 高友子

   弘松三郎 神戸瓢介 中島そのみ 河上信夫

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突然の一平ちゃん騒動でビックリ。

 

女中シリーズ第2弾!さすらいの女中と前の記事に書きましたが、この物語はおヤエさんが博士の家に10年奉公したので博士の家をもらえちゃうという、さすらってない女中さんになっていました(;^_^A

博士の家が前の家と同じ・・というところに予算を感じさせます(笑。

今回はお金を倍にして返すと言われたおヤエ。こいうった騙しの手口は現代でもよく耳にしますが怖いのは昔と違って誰に騙されたのかが不明なこと・・・。なんたってネット上の人物ですから。

 

おヤエ(若水ヤエ子)の奉公する大月博士(西村晃)が米国へ移住するため、おヤエは博士からこれから一年間の家のローンと8か月分の冷蔵庫の月賦を払ってもらえば借金がなくなるのおヤエに家をやると言われ米国へ。さらに博士は笠森ヒデという女性に毎月3千円を送って欲しいという。

収入のないおヤエに部屋を人に貸して家賃で収入を得ろと博士に言われたおヤエは早速「貸間あり」の札を出す。

 

買い物帰りに駅前の不動産屋を追い出されるようにでてきた老夫婦(森川信・武智豊子)。どうも断られたらしい。おヤエは声をかけ自分の家へ連れて行くと老夫婦から感謝され月7千円で貸すことになる。

次に現れたのがメリヤス問屋の経営者(小沢昭一)とその妾(高友子)。

最後はアルバイト学生の青田(柳沢真一)だ。青田はしっかりした男で家賃は日割りにしろと言い出したりする。

 

ところが老夫婦の部屋が雨漏りし、その修理代で1万6千円請求される。おヤエは泣く泣く自分郵便貯金5万円から払うことになる。

おヤエに気がある酒屋の御用聞き、松吉(神戸瓢介)はおヤエから預かって毎月、笠森ヒデに現金書留を送る役をする。松吉はこのヒデという女は博士が昔誰かとの間に作った娘なのでは?などと言うがおヤエは取り合わない。

それでも順調に月賦を返してくおヤエは家が将来自分のものになるのだからとおヤエはお花やお茶、お料理教室へ通ったりする。

日活より

間借り人が家賃を払わないのだろうと思っていましたが、ちゃんと払っていた(;^_^A。

酒屋の御用聞きが現金書留を着服してるのか?とも思いましたがそんなこともない。

最後に老夫婦に3万円貸して夜逃げされたくらいが最悪な出来事。妾をかかえた問屋が破産した社長が妾と二人でガス自殺を図ろうとしたが、妾にはちゃんと働けと言い、社長にはあなたにも家族がいるのでしょうと諭すおヤエ(は偉い)。

ところが仕事を探しに行った妾はなんと新しく問屋の主人となった元従業員の男(弘松三郎)の妾となり、洋風のアパートに引っ越していく。おヤエが好きだった青田も去ったが全ての借金を払いホッとしているところに博士の娘だという女(中島そのみ)が登場。

自分のものだからおヤエは出て行くか、女中として働くならいても良いと言われたおヤエだがそこへ手紙が来て、笠森ヒデというのは昔博士がお世話になった人でその人の息子から母が亡くなったのでもう仕送りは結構ですという内容だった。

そこにいる女はなんとおヤエに惚れていたが振られた腹いせに松吉が頼んだ女だったのだ。

庭に家紋の旗を掲げ、おヤエは自分の家が持てたと安堵するおヤエだった。

 

まったくさすらってない女中シリーズ第2弾でした♪♪

オークフリーより