日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

雁 1953年 大映

監督 豊田四郎 脚本 成澤昌茂 原作 森鴎外

出演 高峰秀子 東野英治郎 芥川比呂志 浦辺粂子 田中栄三 小田切みき

   三宅邦子 宇野重吉 町田博子 飯田蝶子 姫路リエ子(築地容子)

 

Wikipediaより

数回見た記憶があるが、今回は思わず涙腺がゆるんでしまった・・・。

どこかというと、旦那も女中もいなくなった晩に、岡田(芥川比呂志)のためにご馳走を用意して散歩する岡田を外で待つお玉(高峰秀子)。ところが岡田は友人と一緒で

お玉は声をかけられない。岡田は岡田でお玉の旦那(東野英治郎)と鉢合わせしたりしたこともあってか、黙ってお玉に会釈するだけ・・・ってとこで泣けてしまいました( ;∀;)。

岡田はドイツへ旅立つ晩に友人の木村(宇野重吉)にお玉はお玉の世界がある・・・みたいなことを言います。

 

Wikipediaより

下谷の裏長屋で暮らすお玉(高峰秀子)は過去に男に騙された娘だ。父は飴を売って歩いているが食うや食わずの貧乏暮らし。そこへ近所のおさん(飯田蝶子)が浜町で呉服商をしている男の嫁にならないか?という話をもってくる。その男は妻を亡くしたという。貧乏長屋に住む娘を突然家にいれるわけにはいかないから、まずは貸家に住んでもらい、ゆくゆくは正妻として迎えるというのだ。お玉の父(田中栄三)も一軒もたせてもらい、女中も雇うという。

 

未造(東野英治郎)の世話で一軒もったお玉は女中のお梅(小田切みき)と未造の来るのを待つ日を送る。未造は優しく、お玉は幸せだ。

このシーンの高峰秀子東野英治郎をみてはにかむ表情がなんともいえない。それにとにかく東野英治郎ってうまいんだよね~~。

 

浜町で呉服商をやっているというふれこみだったが、実は高利貸だった末造は妻(浦辺粂子)も子供もおり、お玉にはおさんが適当な作り話をしていたのだ。

 

高利貸しの未造は学校の小間使いから金を貯め、それを元手にいまは妾を囲えるほどになったやり手な男だ。取り立ては容赦なく、金を返せなかったお竹(姫路リエ子)からは、利子だといって彼女の売り物の反物を取り上げる。

その反物はお玉にプレゼントするチャッカリぶりだがお玉は未造が優しいので満足なのだ。

 

お玉の家の前を散歩する医学生、岡田(芥川比呂志)がいた。ある日、ひょんなことから岡田に蛇を退治してもらったお玉は岡田に好意を寄せる。

浜町の呉服商だと思っていた男は妻子がいる高利貸しだとわかったお玉だが、すっかり今の暮らしに満足している父の様子をみると未造と別れるわけにもいかないお玉だった。

 

ある日、お玉が貸した傘を返しに来た岡田は未造と出会ってしまう。

未造はお玉を疑いながらも父に渡せと金を握らせる。。。。

やはり金の力には勝てないお玉・・・どーする??

そして、その後、涙でした。

 

Wikipediaより

原作に沿いながらも脚本がうまいので一時間半ほどで収まった作品となってます。

 

ところで・・・浦辺粂子が乳〇出して寝ている、それを見て古女房には飽き飽きしたという顔をする東野英治郎のシーン、本当に浦辺粂子がオッパイだしちゃった?みたいなんですけど、恐るべしですね(笑。

 

魚屋で高利貸しの妾の家に魚は売れないときいたお玉。半信半疑でいたところ、未造が

お玉の父のところへ一緒に行こうかというが、「やめとこう、かかぁにバレルとうるさいからな・・」というのを聞いた一瞬の表情がこちら↓