日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

おヤエの身代わり女中 1959年 日活

監督 春原政久 脚本 高橋二三

出演 若水ヤエ子 藤村有弘 森川信 神戸瓢介 武智豊子 中村万壽子 渡辺篤

   岡村文子 小泉郁之助 弘松三郎 清水義之 刈屋ヒデ子 潮京以子 

 

www.nikkatsu.com

日活より

 

武蔵小山商店街がロケででてきたのもあってこれが一番面白かったかなぁ。

昭和34年の熱海ロケもあって「つるや」のパリー風呂内部の映像があります。

すでにつるやはなくなっていますので貴重?映像?

 

つるや旅館の送迎バス

つるや旅館前のお宮の松

つるや旅館のパリー風呂

奉公先の夫婦に赤ちゃんが生まれることになった。おヤエはプレゼントを買おうと商店街へ。これが武蔵小山商店街なんですよ~。

武蔵小山商店街のアーケード

私も碑文谷にいたころよく行きました。この頃からアーケードだったんですね。

洋品店が多い記憶があります。

タケヤ洋装店

タケヤ洋装店

タケヤ洋装店

なんとこのタケヤ洋装店は現存し、多分ビルも同じではないかと思います。

今は店先でジェラートを売っており、そちらのほうが有名なようです。メインの子供服というより今は学生服専門?のようです。

現在のタケヤ洋装店

そこで福引券をもらってガラガラを回すとなんと一等の熱海・伊東・3泊4日が当たる。一度は八等の下駄にしてもらうが、主人にそのことをいうとせっかくだから旅行に行ってこいといわれ下駄を返してやはり旅行にしてもらう。福引所でもう交換はしませんよと言われるおヤエさん。

 

旅行の日、同じく一等が当たった、小唄の師匠、達之介(藤村有弘)、中学生の金二郎(清水義之)、老婆の山田トリ(武智豊子)、保険屋の波川清(小泉郁之助)一行と熱海へ。そこで同郷のお清(中村万壽子)と会ったおヤエはお清の父の具合が悪く、田舎へ帰りたいが、旅館の主人が夫婦(森川信・岡村文子)は前借が2か月もあってそのまま行方をくらませるかもしれないと帰らせてもらえない。

なんだか岡村文子は久しぶりに見た感じがします。懐かしい。

 

そこでおヤエさんがお清が帰ってくるまで自分が女中として働くと遊びに行った旅館で働くことに(笑。

おヤエさんの働きがすごく、団体客を連れてきたり、泥棒を発見したり旅館の主人はおヤエさんにずっと旅館にいてもらいたいと給料の2倍だすというがおヤエさんはお金の問題ではなく、私はお清が帰ったら東京へ帰りますという。

どうしてもおヤエを引き留めたい主人に客引きの留吉(神戸瓢介)がお清が帰らないようにすればよいと、お清が帰る日に熱海駅待ち伏せし、お清に急遽、伊東の旅館へ住み替えて欲しいとウソを言う。それを真に受けたお清はその足で伊東の川良旅館へ。

私も子供の頃川良には泊まったことがあります。伊東じゃなくてどこか違う場所の川良でできたばかりらしく、新築のいい匂いがしていたのを覚えています。

 

一方、おヤエと一緒に来た一行は伊東へ移動し、なんと川良へ泊る。

そこでお清が働いているのを知っておヤエに知らせ、お清が帰ってこないからとまだ働かされていたおヤエは無事、東京へ帰ることになった。

 

途中、生まれたであろう赤ちゃんに風車を買って帰ると家の前を掃いている娘がいた。

なんと熱海から帰れないと知らせた主人夫婦は仕方なく新しい女中を雇っていたのだ。

がっかりしながら去るおヤエさん。

って、やっぱりさすらってる♪

日活より