日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

チンチン55号ぶっ飛ばせ!出発進行  1969年 松竹

監督 野村芳太郎 脚本 野村芳太郎

出演 萩本欣一 坂上二郎 奈美悦子 今陽子 尾崎奈々 中山千夏 小川ローザ

   沢村貞子 伴淳三郎 長沢純 ミヤコ蝶々 左時枝 内田朝雄

 

 

昭和44年。まさに私が小学生の時(3年生?4年生?)の時に走っていた都電を舞台にしたコメディ、歌謡映画。都電とは言わず、大人もふくめて当時はこの映画のタイトルのように”チンチン電車”と呼んでいた。(今思うとずいぶん××な呼び方だった笑)

ピンキーとキラーズ、略してピンキラの今陽子、黒猫のタンゴの皆川おさむ、なぜか水前寺清子まで登場し歌っちゃうんだな♪♪

ここで出演している若い女優さんたちは1950年前後生まれで当時、私からすると大人のお姉さん。流行のミニスカートをはいている。懐かし~~~(笑。

奈美悦子は当時アイドル的存在の女優さんだったんだね。今は通販番組でしかみない・・・。そういえばちょっと前、乳首の整形?をして乳首が陥没したとかなんとかで奈美悦子が騒いでいたって記憶があるけど、その程度の人。彼女がデビューした頃はすでに映画は斜陽だったし、テレビはお色気、パンチラありの番組が多かった。

(セクハラ、パワハラ満載な物語ばっかりだった・・今思うと 笑)

年代的にもたいへんな時期の女優さんだと思う。

 

北海道からでてきた金一(萩本欣一)は新宿のフーテンにお金と洋服を巻き上げられ、

都電に放置される。

都電の車掌で世話好きな女、うめ(沢村貞子)はそんな彼をほっておけず、家へ連れて帰る。彼女の家には同じく都電の車掌をしている長男の次郎(坂上二郎)、次男でモノレールの乗務員をしている三郎(長沢純)、家事手伝いの長女春子(珠めぐみ)、二女で水上バスガイドの夏子(今陽子)という長女以外、東京都の交通局に勤める家だ。

次郎は父を中学生の時になくし、その後家族のために一生懸命働いてきた。真面目な彼は女性に告白ができず、過去に氷やの娘(中山千夏)、下駄屋の娘(小川ローザ)にふられ、隣に住む都電の運転手をしている伴淳三郎の娘の織江(奈美悦子)が好きだが何も言えない。織江も次郎が好きだが、彼女は次郎から告白して欲しいと思っている。

 

そこへ厚かましい居候の金一がきて大騒動。

金一は北海道に3億円の資産をもつ家の息子であったが、母は芸者であって可愛い妹(尾崎奈々)とは腹違いの厄介者。

 

金一が織江と親しげにしているのをみて次郎は気に入らないが、だからといって織江を積極的に誘うこともできない・・・

 

まぁ、ラブコメディで最後はめでたしな他愛ない物語。

珠めぐみという人は2013年に63歳で没したらしい。なんと小川菜摘の叔母だそうだ。美人薄命。

長沢純という人も懐かしい顔だった。1941年生まれで存命。

長沢純の恋人役の動物園の獣医師?の女性・・・多分 キャストをみて気づいたが左時枝だろうと思うけれど眼鏡をかけていてこの映画ではよくわからない。