日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

鐘の鳴る丘 第2編 修吉の巻 1949年 松竹

監督 佐々木啓祐 脚本 斎藤良輔 原作 菊田一夫

出演 佐田啓二 井上正夫 英百合子 高杉妙子 菅井一郎 徳大寺伸 飯田蝶子

   本尾正幸 野坂頼明 江原達怡

 

 

第2編の子役

 

 

 

前に鐘の鳴る丘 隆太の巻を見て最近その続編がアップされており見始めたが

隆太の巻のあらすじはすっかり忘却のかなた・・・であったため、第1編から再視聴。

そしてこの修吉の巻へとのつながりがわかった。

そして第3篇クロの巻も忘れないうちに視聴(笑。

 

そして記事も内容を忘れないうちに書かないと・・・と焦る(;'∀')

 

第1篇

両親を亡くした修平、修吉兄弟は信州の伯父の家で暮らしたが、戦争で修平が兵隊に取られ終戦になっても生死はわからない。弟の修吉は伯父の息子がいたずら心で盗んだ時計の罪を擦り付けられ、伯父から感化院へ送られてしまうがそこを脱走し行方不明となっていた。やっとのおもいで信州へ帰った兄の修平は弟を探しに信州から浮浪児がいるという新橋へやってくるがそこで隆太という浮浪児と出会う。弟の修吉と同い年の隆太を修平は信州へ連れて行き、親がない子供たちと暮らせる家を作ろうと悪戦苦闘するのだ。

 

第1編ではもう少しで修平は修吉と出会うことができたのに~~~というシーンがあり

「君の名は」ばりの行き違いがある。第2編でも携帯電話などない時代だから連絡にはたいへんな労力。

そして修平の弟、修吉は信州へ帰ろうと汽車に乗るもそれは青森行で車掌に捕まりそうになって汽車から飛び降り足を怪我してしまう。そこで親切なおじさんに助け出されるがなんとその男は強盗団の一味。ある晩警察が宿屋へ踏み込み、その男はトラックで逃げるも自損事故で死亡してしまう・・・。仕方なく東京へ戻った修吉は銀座?界隈で靴磨きを始める。が、他の浮浪児からショバ代をたかられ彼らの兄貴分に暴行を受けるが

そこへ東京に来た兄の修平が都電に乗る姿をみつける。兄を追って都電を追いかけるが足が悪く松葉づえの修吉は遠ざかる都電を見送るばかりだった・・・。

どーなる?修吉!

 

第2編では 昌夫という信州の伯父の家の息子が子役時代の江原達怡なのが驚き。

そして徳大寺伸が浮浪児を取り仕切ってスリをさせる組の若い衆で出演。

 

東京へ残したみどり達を探しに修平は再び浮浪児たちが寝場所としていた芝浦の倉庫街へ行くが誰もいなかった。都電に乗るとスリを働いて大人たちから騒がれている子供がいた。なんと留男(柴田幸雄)で、彼は修平の迎えを待っていたのにと泣く。今はスリの親分の家でみどりも一緒にいるという。

留男とみどりを引き取って信州へ行こうと親分の家へ直談判にいった修平だが、子分の俊春(徳大寺伸)にのされてしまう。外へ投げ出された修平。

そこへ駅で空腹のために倒れた修吉と修吉を慕う桂一(鈴木豊明)が新聞売りをしているおばあさん(高橋とよ)と通りがかる。桂一は倒れている男の顔を見てみろと修吉にいうが、おばあさんも修吉も近所の与太者の喧嘩だろうと言って確認せず(あーーここでもすれ違いか!)。

 

助け出された修平の元に俊春が弟で頭の弱いガンちゃん(辻正太郎)を連れてきて一緒に信州に連れて行って欲しいと頼む。彼は親分に内緒で子供たちが信州へ行く手助けをしたのだ。聞けば彼も不幸な身の上でせめて弟だけはまともに暮らして欲しいというのだ。(だったかなw)

徳大寺伸

信州では子供を連れ帰るために一万円払えと言われた修平が電報をうっており、その一万円を送金しようと隆太は町の郵便局へ行くために馬車に乗る。途中で修平の伯父と息子の昌夫(江原達怡)と姉が乗ってくる。そして隆太の目を盗んで隆太の風呂敷包みを盗むのだ。そんなことを知らない隆太は郵便局で風呂敷包みを持っていないことに気づく。慌てて馬車を追いかけるが包みはなく、伯父一家も知らないという。食い下がる隆太だが汽車に間に合わなくなると伯父は馬車の男を急かし行ってしまう。

江原達怡

あれから・・・昌夫が急にものを買うようになる。隆太から盗んだ風呂敷に入っていた一万を使っていたのだ。それを庭の片隅に埋めて隠し、掘り返しているところを隆太が目撃し、昌夫を追いかける。そこへ30年も手伝いをしているしの(飯田蝶子)が通りがかり、風呂敷包みをみてビックリしているところへ主人の伯父夫婦がやってきて泥棒したろうと問い詰められる。昌夫の姉も何も知らないとシラをきる。

って昔のお金持ちの子供っていつもこういうパターンなんだよね(笑。

 

山奥へ逃げ込んだ昌夫を追う隆太。そこへ信州へ桂一を連れてやってきた修吉が通りがかり、昌夫を追い詰める。子供3人で昌夫を谷へ突き落せ!殺せ!っていうシーンはなかなかの迫力。ところが昌夫は修吉を振り払い、修吉が谷へ落ちてしまった。

慌てて大人を呼ぶがロープが届かない。兄の修平も駆けつける。

矢も楯もたまらず隆太は短いロープで途中で倒れている修吉の元へ。修平も自分が持ってきた長いロープでその場所へ行くが、もう上には上がれない。

隆太は修平に修吉と3人でここで死のうと言うのだ。

自分は浮浪児だし、修吉はびっこだし、修平は修吉の兄だからもう3人でここで死のうという・・(ここで涙)。

修平はそんな隆太を諭し、修吉を隆太に背負わせて3人死ぬより、2人生き残ったほうが良いと隆太を修吉をあがらせる。そこへ知らせをきいた助っ人がきて修平は谷から引き上げられた!

 

クリスマスイブ。

丘の少年の家ではクリスマスを祝っている。

っていうか「クリスマスおめでとう」って言ってるんだけど「明けましておめでとう」

みたいな感じか?(笑。

 

そこへ外に立っていたという昌夫をやってくる。

子供たちは昌夫をにらみつけるが修平は仲間にいれてやろうと提案。

最初に隆太、そしてビッコになる原因を昌夫に作られた修吉も許し、みんなが合唱。

 

外には昌夫の母(英百合子)と父(井上正夫)が自分たちの教育が間違っていたのだろうか・・・みたいなことを言いつつ雪道を下っていく・・・で続へ。

 

井上正夫