作 山田太一 演出 深町幸男
出演 市原悦子 渡瀬恒彦 井川比佐志 下條正巳 大路恵美 吉岡秀隆
日本映画をうたいながら、最近はテレビドラマばかりになっております(;'∀')。
なにせアマプラで60年代の日活作品の興味あるアップがほぼなくなりました。
下條正巳・井川比佐志
いい物語だとは思うけれど、市原悦子、渡瀬恒彦はサスペンス劇場のイメージが強すぎてNHKのドラマのような良さがあまり感じられなかった。(ごめん)
病に倒れ、余命いくばくもない中年男性が街でみかけた中年女性に会いたいと願い、彼の娘が父と会って欲しいと頼む。
主人公の主婦はNHKの「友だち」の倍賞千恵子のほうが市原悦子より合っていると思った。なぜなら、その中年男性(渡瀬恒彦)がまだ元気なころ、そば屋や町でみかけ、彼女に惹かれたという設定なのだ。なのでもう少し外見もおばさん感のない倍賞千恵子が良いと思った次第です。
ただ、倍賞千恵子だとまるで寅さん映画みたいな出演者になるが(笑。夫役の井川比佐志も、山田洋次映画の常連だった。
東京の一角で町工場を営む一家の主婦(市原悦子)、は失業中の息子(吉岡秀隆)を介して余命2,3か月で入院している知らない中年男性のお見舞いに行ってくれと言われる。もちろん最初は断るが、彼女は段々、「いい死に方をしてもらいたい」と思うようになるのだ。そんな妻に嫉妬する夫や怪しむ舅の設定は、NHK「友だち」と同じだった。そして渡瀬恒彦の娘(大路恵美)と市原悦子の息子(吉岡秀隆)との間に恋が生まれそうな感じで終わる。
当時はリストラされたサラリーマンが話題となったのか、リストラされるほうばかりでなく、リストラするほうの苦悩も描かれている。さらに町工場が赤字覚悟で仕事を受けるなんてシーンもある。これは今も変わらないんじゃないでしょうか。
それだけ経営がたいへんで市原悦子は工場を手伝いながら弁当屋でも働いているのだ。
そーいえば、弁当屋も「友だち」の倍賞千恵子がパートしていたな。