日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

夢に見た日々 第3話 できごと 1989年 11月2日 テレビ朝日

演出 深町幸男 作 山田太一

出演 千葉真一 桃井かおり 佐野量子 三崎千恵子 坂上忍 中島唱子 なぎら健壱

   入江洋祐 淡路恵子 幸亜矢子

第2話↓

nihoneiga1920-1960.hatenablog.com

千葉真一桃井かおり

 

それから洋子も銀行がおわると、多恵子の家で改修プランの作成を手伝う。多恵子が言うにはデザイナーなど雇わず、工務店に直接自分たちで考えた店舗内装を頼むという。そのほうが節約にもなる。

そんなある日、銀行業務が終了し帰りがけに弁護士だという男性(入江洋祐)に声をかけられ、中華料理店へ連れていかれる。そこに待っていたのは洋子と一年以上付き合って一方的に洋子を振った同僚、太田(春田純一)の婚約者の母、片倉陽子(淡路恵子)だった。彼女はお詫びの印だといって洋子に300万円を受け取って欲しいという。そんなことを考えたこともなかった洋子だが、それと引き換えに念書にサインを欲しいという片倉に促され、結局300万円を手に入れる。

佐野量子

なんと若い時しか見たことがなかった入江洋祐がこんなに変身wしてました。

入江洋祐

 

一方、店の改装にむけて多恵子は店によく足を運ぶようになったが、慎作は姿を現さない。従業員が気を利かせて慎作を呼ぼうとすると多恵子が断ったりする。多恵子は下でお酒を飲んでいる慎作にすっかり幻滅を感じるのだ。

300万円を受け取った晩も、洋子は多恵子の家で打ち合わせをするが、意を決して銀行を辞めると多恵子に告げる。ところが多恵子はビックリする。洋子としては銀行で働き、店も手伝うことはうまくできる自信がない。しかし多恵子は銀行は辞めるつもりがないことがわかって逆に洋子がビックリしてしまう。もし銀行を辞めて店もうまくいかなかったら路頭に迷ってしまうという多恵子。慎作は自分たちで思い通りに動かせる男だからうまく使って投資する予定の400万円が500万円になるほうが良いともいう。確かに(笑。

翌日、店に行ったふたりは言問橋から身投げする女性を目撃。従業員も慌てるが慎作は川へ自ら飛び込み、女性を救出。ところが、引き揚げたボートでその女性から「余計なことをして」と何度も言われる。

桃井かおり千葉真一

 

警察が来てひと段落すると、慎作がいない。彼を探しに出た多恵子は隅田公園にいた彼を発見し、ダメ男だと思っていた慎作を見直すが、彼は女性を助けているのにますます落ち込んでいる。

多恵子は腹立ち紛れで「そんなんだったら死んじゃえって言ってやったら良かったのに、21かそこらで甘ったれている」というと慎作は「生きなきゃいけないって言えるかい?」「人生は素晴らしいんだ、ずーっと生きなきゃいけないって言えるかい?」と言われてしまう。多恵子は歯切れ悪く、「私は生きたいと思っている」と返すと慎作は昔なら人生は素晴らしい、生きなきゃいけないと言えたけど、今は言えなかったと言う。

多恵子は慎作が反省することじゃないと思うのだが、人生は素晴らしいぞと胸を張って言えるようになれば良いね・・・と慎作に言うしかなかった。

 

洋子はその夜、ひとり店のテラスに座っていると、バイトの大学生、早川(坂上忍)がこれからなんだかメチャメチャになるような気がする・・と言われ、洋子もそんな予感がするのだ。

坂上忍佐野量子

 

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