日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

アん時ゃどしゃぶり 1958年 日活

監督 森永健次郎 脚本 西島大

出演 春日八郎 青山恭二 香月美奈子 山田禅二 須藤孝 丘野美子 柳寿子

   弘松三郎 南寿美子 小泉郁之助 青木富夫

www.nikkatsu.com

 

香月美奈子・青山恭二

 

53分の歌謡映画。3本立てで上映されたのか?春日八郎が歌いまくる!とありますがお話もうまくまとまっていて春日八郎の歌が邪魔すぎるわけでもなくちょうどよかった♪♪

 

元不良だった剛(青山恭二)は更生し、今はタクシー運転手として働いている。ある夜、お茶の水ニコライ堂付近で乗せた女性の具合が悪く、彼は近所の病院へ運ぶ。

医師から彼の名前をきかれたが大したことはしていないと名乗らず病院を後にする。

その後、タクシー営業所に剛を訪ねて病院へ運んだ女性の父親が手土産をもってお礼に来たが、剛は不在で代わりに剛を弟のように思っている運転手の八郎(春日八郎)が受け取る。

その父親の名刺をみて八郎は驚く。西村修作(山田禅二)という父親は上野署の刑事で昔、剛を逮捕したことがあったからだ。八郎は西村の名刺は捨て、手土産だけを剛に渡す。彼に悪かった過去を思い出さないようにしたい八郎なのだ。

春日八郎・山田禅二

 

退院した娘、圭子(香月美奈子)が剛に会いに営業所へやって来る。剛と圭子はそれからデートするようになった。

ある晩、圭子を家まで送った時、圭子から父に会って欲しいから家へ上がれと言われる。ふと表札を見ると「西村修作」とある。彼は圭子の父が自分を逮捕した刑事だとわかり、適当な理由をつけてその晩はそのまま帰った。

何度か父に会ってという圭子だが、剛ははっきりしない。父にあったら自分の過去がわかってしまう。そもそも結婚など許さないだろう・・・。しかしそんな剛をみて圭子は遊びのつもりで付き合っていたの?と剛を疑う。

そんな悩みを八郎に打ち明けた剛。八郎は圭子に会って正直に言えという。

八郎は好きだった人(南寿美子)に告白できず、彼女は他の人の元へ嫁いだ過去がある。そんな思いを剛にはさせたくないと剛には黙って西村修作と会い、圭子と剛の仲を打ち明ける。父親の修作は激怒、娘とは会わせないといって席を立った。

一方剛は意を決して圭子に自分の過去を打ち明けようと待ち合わせするが、勤務の終わる圭子を父親が待っており、二人で家へ帰ることになってしまった。待ち合わせは午後5時・・。圭子が理由をつけて家を出ようとすると、父が剛のことを言いだす。

 

6時半過ぎまで待っても圭子は来なかった。そこで剛は圭子の家まで行ってみる。ウロウロしていると父親の修作が家から出てきて剛をみつけ、もう圭子と会わないでくれと言われてしまう。

間借りしている部屋へ帰って、父親に圭子とのことを言ったのは八郎だとわかり剛は怒る。八郎は圭子と剛の仲をなんとかうまくいかせたかったのだ。

そこへ田舎の剛の母が亡くなった知らせが届く。

母の葬儀を終え、東京へ帰った剛は荒れた。昔の不良(須藤孝)が犯罪に誘う。

金をかっぱらった後の運転手をするという約束をした剛だが・・・

青山恭二・須藤孝

 

この作品、結構広範囲のロケで、タクシー営業所は大和タクシー板橋営業所、ところが香月美奈子と営業所からあるいて行く場所は神田明神、香月美奈子が勤めているのが両国郵便局、父親は上野警察署、初めて香月美奈子をタクシーに乗せた場所はお茶の水ニコライ堂付近だが、映画では営業所をでてすぐ・・みないになっている。二人でボートを漕いだのは隅田川言問橋付近。ただ、昔の不良と会うどぶ川のある場所は不明ですがやはり東京23区内だと思います。

ところで圭子は海苔問屋の跡取り息子(弘松三郎)との縁談があったんです。私ならこっちを選ぶけど(笑。

弘松三郎・山田禅二・小泉郁之助

 

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