日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

鶴八鶴次郎 1938年 東宝

監督・脚本 成瀬巳喜男 原作 川口松太郎 

出演 長谷川一夫 山田五十鈴 藤原釜足 大川平八郎 三島雅夫

 

私が長谷川一夫が好きになった映画がこの鶴八鶴次郎だった。それまでは長谷川一夫なんて古~い。美男子だかなんだか知らないけれど、顔の大きい昔の人カテゴリーでした。

お互い惹かれあう長谷川一夫山田五十鈴だけれど、ちょっとしたことですぐ喧嘩したり、行き違いすれ違いで結局一緒になることはできない。

そんな物語ですが、お互い芸の道を歩んでいく。

だけれど長谷川一夫は芸人のはかなさを肌身で知り、山田五十鈴をわざと怒らせるような形で別れる・・・川口松太郎の物語を美男美女が演じている。

山田五十鈴は当時21歳・・・それであの貫禄!そしてとびっきりの美人です!

長谷川一夫が美男だと言われるのもこの映画で納得しました(笑。

 

二人が川崎大師にお参りに行く場面はセットではなく本物の御大師様が映っていてこれも感激しました。

当時の街の様子が観られのも古い邦画の愉しみです。

 

長谷川一夫をテレビの時代劇でしか知らなかった私は、その後、特に1930年代の映画をみるようになって見方が変わりました。

以外にコミカルな役もやっているし。

そして成瀬巳喜男が脚本も手掛けている映画です。