日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

風流交番日記 1955年 新東宝

監督 松林宗恵 原作 中村 貘 脚本 須崎勝弥 井出俊郎

出演 志村喬 小林桂樹 宇津井健 加藤大介 御木本伸介 高田稔 阿部寿美子

   安西郷子 英百合子 多々良純 三原葉子

新橋駅前派出所に勤務する警察官のお話。この派出所は実際あったところだということです。

小林桂樹はその後の社長シリーズの秘書役を彷彿とさせています。宇津井健はかっこいいのでパンパン狩りの時は女性から宇津井健に逮捕されたいと寄ってきます。

万年ヒラで年老いた志村喬英百合子の夫婦には行方のしれない息子、天地茂がいる。

小林桂樹の元に隣村から来たというズーズー弁の阿部寿美子(若い)がやってくる。

彼女は小林に思いを寄せているのだが、小林のほうはそっけない。しかも彼女は新橋の立ちんぼだ。

ある日、戸籍調べにいくとそこには安西郷子がいて小林は好きになってしまうが、巡回の途中、彼女が銀座の教会で式を挙げているところに出くわし、がっかりする。

一番のみどころは孤児の男の子が新聞売りをしているが志村の機転で新聞社カメラマンに写真を撮らせて新聞に載せてもらう。

それを見た逃亡中の父親(加藤大介)は自首することを決めてその前に息子から新聞を買う。その時の加藤の顔!あれが観たさに何回みただろう・・・。

でも、ある日突然消えてしまいました・・・・。某巨大動画サイトから・・・。

もしDVDが発売されたら絶対に買いたい映画です。

一番若い巡査役ででている御木本伸介はテレビの時代劇の悪代官とかでみたことがあるくらいでした。

天地茂はとても若く細い!そしてまだ無名だったんでしょうか。

三原葉子がでているのもその後の新東宝の行方を予感させました。