日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

混血児リカ 1972年 東宝

監督 中平康 脚本 新藤兼人 原作 凡天太郎

出演 青木リカ 田中筆子 初井言栄 津嘉山正種 内田良平

月曜日のユカの中平康監督だというので観た。脚本も新藤兼人だったし、なにかでDVD化されていないのはセリフが今の時代に合わないからだというのでどんなことを言っているのかも興味があった。

しかし・・・これ、ポルノでした。70年代初頭、女の裸を売りにしないとならなかったのでしょうね・・・。アマゾンで300円払っていたので(笑 最後までみましたが、おっぱいと女同志の喧嘩、やくざとの喧嘩(なんとリカが勝つ)、やたらと人を殺して鑑別所には入るけどいとも簡単に脱走する。

主人公のリカ、セリフは棒読み(笑。リカのおばぁさん役で田中筆子と鑑別所の医師役で男はつらいよにちょい役ででる津嘉山正種、チョンの間貸しの初井しか知った顔はなく、あとはそれこそポルノで飯くっているような(失礼)俳優?。

(と書いたら別のブログで青年座の俳優さんたちらしい)

びっくりなのは田中筆子が死んでふとんに寝ているのだけれど、顔が真っ青+灰色(笑。リカがチンピラの腕を切り落とし、それを組の親分に持って行くのだけれど、その腕もものすごい灰色(笑。

内田良平=Z氏となっていたけど(ネットで)そもそもZ氏ってなんだっけ?で覚えてないレベルくらい最初から興味が薄れていた。(途中ちょっと寝ていた)

最後にリカが白い大型バイクで去っていく・・続編を予感(笑、そして確かに続編が作られたが、私はもう絶対に観ない(笑。

傷だらけの天使」を彷彿とさせる脚本。傷だらけの天使のほうが後だからお手本になったのかも。

 

新藤兼人、おっぱいぽろりがお好きなようで「午後の遺言状」をプライムでみたことがあった。封切りされた時、さんざん宣伝されていたが無料だったので。

杉村春子扮する大女優が毎年山荘へ訪れ、そこの管理人のおばさんが乙羽信子。その乙羽を手伝う?女の子が川で泳ぐ?のだったか体を洗う?のだったかの場面があっておっぱいぽろり・・・。筋書上なんの流れもなくその場面が挿入されていて、そのあとちょっと見たけど最後までは見なかった・・はっきり言うと面白くないかった。

だからプライムで無料なのですね。

 

乙羽信子新藤兼人を最後まで先生と呼ぶくらい尊敬していたようだけど、私からすると新藤と知り合ってしまい、もったいないことをした女優さん・・・。

なにせ「大阪の宿」を見れば彼女はもっと違った役をたくさん演じられたのではないだろうか・・・と思うから。

脚本家新藤兼人は長生きでしたが私はあまり彼の脚本は好きではないです(昔から)。

 

最後に月曜日のユカも物語的にはそんなによくできているとは思わないけれど、加賀まりこの魅力や当時の横浜の映像もあいまって素敵な映画だと思った。同じ監督がこれ撮ったの?