日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

都会の奔流 1940年 松竹

監督 佐々木啓祐 原作 脚本 猪俣勝人

出演 川崎弘子 佐分利信 三井秀男 小暮実千代 原保美 河村黎吉

   笠智衆 葛城文子 武田秀郎 奈良真養

 

大学生の三井秀男は不良の友達とつきあい、アニキ分がいる。大学にはほとんど行かず、姉の川崎弘子はそんな弟を心配するが、代議士?である父が亡くなった晩、喧嘩をして警察へ。

通夜では懇意にしている河村黎吉の家の娘、小暮実千代にお酌を強要したりする。

 

そんな弟のことを河村黎吉家の長男、佐分利信に相談すると、うちで預かりましょう。と言い、河村家へ。

そこには同じ大学生で次男の原保美、そして妹の小暮実千代と共に暮らし始めるが、

朝は起きず、盛り場のカフェ?で酒盛り。

 

佐分利信は会社で取引先からわいろをもらっていた部下、武田秀郎をクビにする。

 

ある日、三井秀男がひとりで留守番していると、デパートの商品券100円分が届く。

アニキと慕う男から80円を工面するように言われていた三井は、その商品券を黙って受取り、渡してしまう。

 

そうとは知らない佐分利が会社に行くと、首にした武田秀郎が佐分利の上司、奈良真養に佐分利もわいろをもらっていると告げ口する。

佐分利は自分がもしもらっていたら会社を辞めるというが、商品券の受取りを見せられ、会社を辞めて家に帰ってくる。

だが、佐分利は三井を責めない。彼を更生させるには自分から更生したい気持ちになるのを待つのが良いとしているからだ。

 

そんな佐分利をみて三井はいたたまれず、アニキのところへ行って渡した100円を返してもらおうとするが、喧嘩になり刺されてしまう。

 

輸血が必要となり、佐分利と血液型が一致するので佐分利の血をもらう。

 

そうこうしていると会社から電話があり、わいろの件は誤解だったので復職が決まり、めでたしめでたし・・な話。

 

三井秀男(弘二)、当時30歳だけれど、まぁ、学生服もそんなにおかしくなかった。

背が低いせいだろうか。

私は三井弘二というとやはり小津安二郎の「浮草」の旅役者のひとりで、声はだみ声。

この映画は学生役だから声は普通でした(笑。