日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

警視庁物語 顔のない女 その2 1959年 東映

監督 村山新治 脚本 長谷川公之

出演 松本克平 神田隆 堀雄二 南廣 山本麟一 花沢徳衛 佐原広二 

   須藤健 小宮光江 潮健児 星美智子 谷本小夜子 佐久間良子 今井健二

   小林寛 沢村貞子 浦里はるみ

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この顔のない女と魔の赤電話は東映のDVDには含まれていない。魔の赤電話はフィルムの破損?が多いらしいが、顔のない女は東映チャンネルで放映した。

見るのも2度目なので結構俳優さんの名前が浮かぶようになった。

 

上のジャケットは堀雄二と星美智子で、この女優さん月丘夢路と誰かをを小さくしてミックスしたような顔をしている。

バラバラ死体の胴体部分が河川敷で野球をしていた少年に発見され、その後両足が発見。それがあの4本エントツが見える河川敷だから荒川だ。

その後、新荒川大橋がでてくる。なんと鉄のアーチがある橋だ。荒川の橋の袂にあった交番付近も映る。なんだか懐かしい。

そして新荒川大橋から下流をみるとまだ岩渕青水門はないが赤水門はちょうどすべての門が閉じられていたようだ。

 

沢村貞子は闇ドル買いをしていた男の妻だがそっけない素振りの演技は非常にうまかった。

 

被害者の勤めていたキャバレー?の同僚で登場したのが浦里はるみ。彼女なんだか雰囲気が逢初夢子系だ。

 

今井健二というと時代劇の悪代官とかしか思い浮かばなかったが若い頃はこの映画では大学生、あるいは刑事役(大阪の)も演じていた。

 

佐久間良子はニューフェースで選ばれてすぐらしいがなんだか別格扱いでクレジットの名前も最初にでてくる。だが、出演はほんのちょっとで乗馬クラブを訪ねた刑事に2,3言の会話をするというもの。同時期に入社した山口洋子とは扱いが全く違う。

ところで佐久間良子は水着審査がイヤで水着にならなかったので最初は落とされたがやはりその美しさで選ばれたときいたことがある。1

この物語、最後まで犯人がでてこない。疑いのある人物はでてくるのだが、かなり現実にそった脚本だと思う。

この物語の犯人は星美智子のオトコ潮健児だが、彼は脇役で活躍したとある。なんと本まで出していたがWIKIだとこの物語が最初の出演作らしい。

 

またエロ写真を売る男で小林寛という俳優さんはこのシリーズでちょくちょく出てくる顔だが詳しいことはわからなかった。

 

堀雄二の若い頃の映画をもっと見たい。明日は衛星劇場で「黄金獣」という1950年、堀雄二28才の時の映画が放映されるので楽しみだ。

 

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顔のない女より 取り調べを受ける今井健二