日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

警視庁物語 15才の女  1961年 (2月) 東映

監督 島津昇一 脚本 長谷川公之

出演 堀雄二 神田隆 花沢徳衛 殿山泰司 菅井きん 千葉真一 今井健二

   山本麟一 須藤健 佐原広二 新井茂子

 

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アマゾンより

最後に思わず泣いてしまった(笑。

 

多摩川の水門でおんなの水死体がみつかった。

身元を調べるとなんと彼女は15才。バラックで気の狂った母親と暮らし、いまでいう生活保護をもらっていたが到底足りずに近所の男たち相手に体を売っていた。

その行為の料金はかけ蕎麦一杯分ほどで、男たちはそばパンと彼女のこと呼んでいる。

 

福祉事務所を訪ねる刑事。当時の福祉関係の予算が厳しいことを「建物が古い」と表現している。

 

死亡推定一時間前に中華そばを食べていたことが解剖の結果わかる。すると川の近くのソバ屋で中肉中背の背広を着た男とそばを食べていたことがわかる。

当時はラーメンというより、「そば、中華そば」って言っていたんだね。(なんとなく記憶がある)

 

背広の男がふたりわかる。一人は龍の刺青をした現場工事のオトコ。彼も彼女の客であるが事件当時の夜から行方不明。

 

福祉事務所では彼女の家を担当していた今井健二の存在が明らかになる。

 

同じ役者さんが毎回話は違うがでてくるのでここでも今井健二か・・・と思った。さすが東映(笑。

 

調べていくと福祉事務所に地元のヤクザ者が怒鳴り込んできたという。そこでその組の親分に話をききにいく刑事。確かに組のモノが文句を言いに行っていた。

当時は警察とヤクザって結構うまくやっていたのか?と思わせる演出。

 

そのヤクザ者が言うには組に出入りしている若者が殺された女の子に恋をしたが

彼女は福祉事務所の今井健二と関係をもっていて今井が彼女を脅してこのまま関係を続けないとお金を打ち切る・・・というようなことを言っているという。

 

今井も事件当日の夜のアリバイがはっきりしない。

 

 

署へ連れてこられた今井。すでに刑事は今井が犯人ではないかと疑っている。

ウソをつく今井のウソを次々と見破る刑事だが、そこへあの少年が出頭してくる・・・

 

最後はえ!という展開だが少女とその母親が可哀そうで涙を誘うのだ。

 

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東映チャンネルより