出演 高峰三枝子 龍崎一郎 若原雅夫 相馬千恵子 立松晃 及川千代
見明凡太郎
まぁつまらない（笑、恋愛もの。歌う映画スター高峰三枝子の衣装と美しさに当時の観客がうっとりしただろう映画。
高峰三枝子は両親を亡くし、今は銀座の美術店に勤めている。亡き父は大学教授で教え子で今は研究者となった龍崎一郎がいる。東京へでたので龍崎は高峰を訪ね、亡き教授の墓まいりへ行くが、そこでやはり父の教え子で戦後音沙汰のなかった若原雅夫がいた。お互い懐かしいが若原はどうも暗い影を背負っているようだ。
その夜、美術店の店主で外交官だった夫をもつ相馬千恵子主宰のパーティーに高峰は若原も誘うのだ。相馬は銀行頭取の娘で外交官の夫は亡くなっているが、店で高峰三枝子を訪ねてきた夫にそっくりな龍崎をみて恋してしまう。
パーティーには相馬千恵子の弟もいたが彼は高峰三枝子の同僚の及川千代と付き合いつつ、高峰三枝子にも言い寄る。
高峰は久しぶりに会った若原雅夫と楽しそうに踊るのだが、若原は今はバーの用心棒のようなことをしている。そんな彼をどうにかしようと龍崎は相馬から10万円を借りる。
龍崎の申し出は相馬にとってなんともないことで、逆に龍崎の力になることを嬉しくおもうのだった。
若原は龍崎から預かったお金をボスの見明凡太郎に2倍にすると言われ預けてしまうがそんなおお金は返ってこない。龍崎の怒りを買い、10万円を返せと言われた若原を高峰は可哀そうに思い、相馬の弟から10万円を借りるのだった。
焦った若原は見明に誘われるまま悪事に手を貸すが、警察の追われる身になってしまう。
仮装パーティーの夜、相馬の弟から危うく乱暴されそうになった高峰。そこへ弟の付き合っていた及川千代が現れる。高峰は及川を弟の元へ行かせるのだ。そして自分が好きな人は若原雅夫だとわかる。
龍崎は高峰三枝子に心惹かれながらも高峰の心中を思う。
一夜明けて、父の墓を訪れるとそこには龍崎、相馬、二人で手を合わせている。物陰から若原の姿を見た高峰は若原の元へ行く。若原はこれから自首し、その間待っていてくれるかと暗にプロポーズ。高峰はうなずくのだった・・・みたいな（笑。
終戦3年だからこの人達は（若原を除く）ブルジョアと言われるお金持ち。なんだかこの時代そんな映画が多いような気がする。特に高峰三枝子、原節子がでるやつ。
殆どの庶民派まだまだ生活が苦しかったはずだが、せめて夢のあるお金持ちがでてくる映画を見たかったのかもしれない。
