日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

若者たち   1968年 

監督 森川時久 脚本 山内久

出演 田中邦衛 山本圭 橋本功 佐藤オリエ 松山省二 石立鉄男 小川真由美

   大塚道子 栗原小巻 井川比佐志 寺田路恵 江守徹 大滝秀治 東野孝彦

 

「若者たち」の記念すべき映画化第一作!

 

栗原小巻は少しだけの出演だけれど、彼女の存在感はただならぬ(笑。思わずガン見。

 

見ている途中で思い出したが、これ過去に見たことがある。多分、ユーチューブにアップされてたんだと思う。

 

両親を早くに亡くした佐藤家。長兄の太郎は兄弟の面倒を自分がみてきたという自負がある。次男の次郎は長距離運転手出稼ぐ。三男の三郎は大学3年生。唯一の妹オリエは家事一切を引き受け、末の弟の末吉は一浪し今度こそはと予備校?に通いながら受験勉強に励んでいる。

 

私は最後の3作目から見てしまったので第一作からつながりがあるのかと思ったけれど

ちょっと違って、兄弟、妹の恋愛模様があったりでこれは評判だったんだろうとひどく納得した。ただかなり疑問だったのは高校を卒業していながらオリエが靴工場で働くってところ。ま、いいか。

 

映画冒頭に差別的なセリフがあるけど 云々とでてくる。

広島の原爆で孤児になり、オリエが勤める靴工場で働く青年をと仲良くするオリエの同僚が彼とは仲良くしないほうが良い。ピカにやられたから。というセリフとか、オリエが佐藤家に彼を紹介しようとすると長男の太郎が「生まれてくる子供が・・」と言い出して三男の三郎と言い争いになる場面なんかがあるのでそのことだろうと思うが、

三郎のセリフでそんなことは科学的ではないとちゃんと言わせている。

 

兄弟の激しい喧嘩で同級生の住むアパートに転がり込んだオリエだが、その同級生は三作目では次男の二郎の奥さんとなっていた人で、彼らの出会いがこの映画でわかった。

これは繋がりがある。

 

オリエは平塚へ突然行ってしまった彼を追い、再会を果たすのだが、確か3作目で

その人は別の女性と一緒になるんじゃなかったっけ。

 

思わず前頭葉が緩んだのは、長男が自分の学歴を理由に紹介された女性から結婚できないと振られてしまう。その晩、大学に合格できなかった四男が大学へ行かずに働くと言われる場面・・・。

 

田中邦衛小川真由美が二人で会う場所が隅田川。反対側に松屋が見える。そしてそこは整備される前のカミソリ堤防だった。

 

日本映画専門チャンネルより