日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

警視庁物語 十代の足どり  1963年 7月

監督 佐藤肇 脚本 長谷川公之

出演 小川守 三宅邦子 新井茂子 神田隆 花沢徳衛 堀雄二 山本麟一

   須藤健 南廣 大木史郎

 

 

警視庁物語第21話。

多摩川の川原で若い女性の死体がみつかった。同じ日、母と一緒に妹が昨夜から行方不明だと高校三年生の松本久美子(新井茂子)が警察署を訪ねる。そこで川原の死体は久美子の妹で高校二年生のみどりだとわかる。

目撃者の話だと昨夜、若い長身の男と多摩川の川原に一緒にいたという。

 

死体のそばには靴底の跡があった。

 

高校の同級生にきくと拳闘部?の大学生と親しかったとわかり、その大学生3人に聞き込むが皆アリバイがある。

 

ここで高校生が「エスケート」したと言い、わからない刑事が意味を訊くと、

授業をエスケープしてスケートへ行くことだという。

当時から若者だけに通じる流行り言葉があったことがわかる(笑。

 

みどりの知人で、浪人中の宮崎勇(小川守)家へ刑事が訪問するが、同じく浪人中の友人の家で勉強していたという。その友人も一緒にいたというし、宮崎の父は学者、その友人の父親は産婦人科医でどちらもきちんとした家柄なので刑事も彼らではないでしょう・・・と思うが、宮崎の友人宅でもう一度きくと、その晩は宮崎に頼まれて自分の家で勉強するということにしておいてくれと言われ、また宮崎の友人の女性が妊娠したらしいので産婦人科医である父親に紹介したが、その女性が父親の元を訪れたのかはわからないという話をした。

 

学会に出かけていた父親が帰ってきた。そこで彼からその女性は「想像妊娠」だときかされ、さらに殺されたみどりの姉の久美子であったことがわかる・・・。

 

急遽、宮崎の家へ行き、警察へ連行。松本久美子の元へ訪れた長田部長刑事(堀雄二)は久美子へその話をする・・・。久美子の相手は宮崎勇だったのだ・・・。

 

久美子とみどりは一歳しか違わず、体形も同じなので洋服を融通し合っており、それも捜査に混乱を招いた一因がある。

 

署へ連行された宮崎は、久美子が妊娠していることをみどりが知っていると思い、殺してしまったと白状するが、その間、久美子は自分は想像妊娠していただけで自分のせいでみどりが亡くなり、宮崎を殺人犯にしてしまった後悔から服毒自殺!

なんとも不幸な結末でした。

 

男子大学生と女子高生が付き合うのは古くからあるけれど、今は未成年に対する淫行とか罪になるので気をつけましょう♪

 

ここで大学生役で若い小林稔侍がでていた。

 

アマゾンより