日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

劇場版事件記者 5.影なき男 1959年 日活

監督 山崎徳次郎 脚本 西島大 山口純一郎 若林一郎 原作 島田一男

出演 沢本忠雄 山田吾一 永井智雄 大森義夫 高城淳一 滝田裕介 内田良平

   二本柳寛 清水将夫 宮崎準 原保美 相原巨典 相馬千恵子 丘野美子

   高原駿雄 外野村晋 宮坂将喜 園井啓介 深水吉衛 待田京介 

   木浦佑三 東恵美子 冬木京三

 

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日活より

 

東京日報の伊那(滝田裕介)がとうとうやす子(丘野美子)と結婚。九段会館で結婚式が行われている最中に殺人の一報がはいる。

仲人は相沢キャップ、司会は働かないおじさんの八田(大森義夫)だが、来賓の挨拶をしてもらおうとすると中央日々の浦瀬キャップ(高城淳一)も新日本タイムズの熊田キャップ(外野村晋)も席からいなくなっていた。

 

殺された男はどうも偽ドルにかかわっていたようで、横浜のホテルで偽ドルを使った

4本指で手に入れ墨のある男の存在がわかる。

 

新婚旅行へ出かける伊那(滝田裕介)だが、気になって仕方がない。相沢キャップに強引に送り出されるが、なんと汽車の中で偶然四本指の男を発見する。

新婚旅行先は伊那の大学の同期だった戸倉温泉で旅館を営む藤山の宿。駅まで迎えに来た藤山に妻を託し、自分は四本指の男が乗った乗り合いバスに乗車してしまうが、なんとその男の行先は伊那の泊まる藤山の旅館だった。

 

新妻のやす子はむくれながらも夫になった伊那に理解を示す(見習いたい 笑、だが新婚旅行だよ・・)。

友人の藤山(待田京介)に事件の概要を話すと彼も乗り気になって伊那と二人でその男を見張る。待田京介は悪役が多いが、今回は明るい男だった。

 

東京では殺された男の爪から印刷工であったことがわかる。

 

京橋の骨董屋に表向きは金融業を営んでいる宇津木(木浦佑三)と元華族の弓子(東恵美子)が集まっている。

弓子の邸宅の地下で殺された印刷工の男が偽ドルを刷り、それを骨董屋が売りさばいていたが、彼らのボスは宇津木なのだ。そして殺された男は警察に密告しようとして宇津木らに殺害されたのだ。

 

骨董屋(冬木京三)は刷った偽ドルをブローカーの小牧に売ったが偽札だとわかり返金を求められており、宇津木に金策を頼むと宇津木は金を返すという・・・しかし骨董屋は宇津木に撃たれて殺される。

 

警察は小牧が犯人だと推理するが、東京日報の長谷部(原保美)は顔なじみの小牧を町で探し出し、小牧にことの真相を確かめるが小牧は自分は知らない・・・という。

そこにはチャッカリ新日本タイムスの竹本(高原駿雄)もいたりする。彼は早耳なのだ。

 

第4話、5話と比べると物語はまぁまぁだったが、1ドルが360円!という超円安だから偽ドルつくればかなり儲かったんだろうね。

伊那が追っていた四本指の男はなんと線路際で死んでいたのだが、単なる事故であっさり終わるのはちょっと納得できないが50分しかないから時間が足りなかったのか?

 

日活より