日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

50円横丁  1955年 大映

監督 佐伯幸三 脚本 井手俊郎

出演 三益愛子 高松英郎 峯幸子 加藤大介 千石規子 船越英二 藤原釜足

   市川和子 沢村貞子 星ひかる 蔵方しげる 丹阿弥弥津子 霧立のぼる

 

スカパーより

映画後半から涙、涙、涙(笑。

 

男勝りののぶ(三益愛子)は女でひとつで魚屋を切り盛りしている。彼女の一人息子、洋一は5年前に家を出たままどこにいるのかわからない・・・。

向かいで天ぷらを揚げている大丸藤吉(加藤大介)とセイ(千石規子)はお互いの連れ子2人ずつ、その後に生まれた子供の2人、計6人の子だくさん。

のぶがよく行く飲み屋の女将(沢村貞子)はこの時期になると奥歯が痛む・・・。

 

ある晩、のぶが飲み屋のチンピラ相手にあばれ、いつもの癖で止めにはいった近くの交番の川本巡査(船越英二)の腕を噛んで負傷させてしまう。

翌日、川本巡査に謝りに行こうと向かいの娘の大丸純子(峰幸子)に促され交番へ出向くと、お菓子屋で万引きしたという男の子が前田巡査(藤原釜足)に叱られていた。

事情をきくと、その子は3年前にブリキやに預けられたが母親と連絡もつかなくなり、ブリキやも面倒みれないという。一晩だけのぶは自分の家に泊めてその後、子供は児童施設に行くことになった。しばらくするとのぶにその子、照夫(蔵方しげる)からハガキが届き、のぶと純子はふたりでその子に会いに行く。

 

照夫を見ているといなくなった自分の息子の洋一のようでのぶは照夫を引き取ることにする。そのあと、のぶはすっかり変わり、生き生きとしてくるのだ。

 

お祭りの日、のぶの元に照夫の母だという女、英子(丹阿弥弥津子)が訪ねてくる。

生活も安定したから照夫を引き取りたいというが、のぶは納得しない。そんな剣幕におされ英子はいったんは家を後にするが、あきらめきれない英子は照夫に声をかけ

一緒に暮らそうというのだ・・・。

 

のぶの元には家をでた息子の洋一が訪ねてくるが、金の無心をされ、そして洋一が警察に追われていることを知る・・・。

 

一方、いなくなった照夫を浅草のデパート屋上でみた洋一は、英子に照夫を魚屋ののぶの元に返して欲しいというのだった・・・。

 

洋一と向かいの娘の純子は幼馴染だが、洋一は純子に今の自分が恥ずかしくて声もかけられない・・。町を去ろうとした時、純子が洋一の姿をみて声をかけると洋一は得意の手品で純子を楽しませるというシーンで純子からハンカチを借りて種も仕掛けもないと言いながらハンカチを自分の顔の前にもってきて裏、表を純子に見せる・・・顔を隠した洋一に目に涙が光る!でこっちが泣いた(笑。

 

ヤフオクより