日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

天使が俺を追い駆ける  1961年 日活

監督 井田探 脚本 小野田勇

出演 三木のり平 吉永小百合 八波むと志 嵯峨善兵 金子信雄 西村晃 

   小園蓉子 殿山泰司 加原武門 久邇恭子 梅屋かおる 香山光子

 

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吉永小百合三木のり平

なんと若干16歳の吉永小百合に好きになられてしまう三木のり平!最後に結婚してしまうというとんでもないコメディ♪

全くというほど期待してみていなかったので、逆に面白さ爆発で感動すらしてしまった作品(笑。高所恐怖症気味の私は映画終盤で腰から下がスースーしてしまいました。

 

アパートの一室で自殺を試みる六平(三木のり平)。化粧品セールスでは売り上げが上がらず、課長(西村晃)からは叱られ、知人の借金の保証人になったら知人が逃げて50万円の借金を背負わされ、よく行く喫茶店のウェイトレス、ユメ子(久邇恭子)は自分の恋人かと思っていたが、彼女には意中の人がいて・・・もう死ぬしかないと色々と部屋で試みるもうまくいかない。

そこへ突然黒づくめの男が現れた。

殺し屋、ヌーベルの獏(八波むと志)と名乗った男は六平の願いを叶えてあげようと

殺人請負株式会社という自分が所属している会社へ連れて行き、社長(嵯峨善兵)の情婦、エリ(小園蓉子)と内縁関係だとして500万円の死亡保険金へ入る。

六平の香典だと社長から10万円渡されて、殺されるまで好きなことをしてくれと言われる。遊んだことのない六平をエリはクラブへ連れて行き、一緒に踊る。

そこへ金貸しに付きまとわれているエレベーターガールの久美(吉永小百合)が逃げてくる。金貸しは利息も含めて9万9千円久美に貸していいるというと六平は自分がもらった10万円を差し出し久美の窮地を救う。

残り千円しかなくなった六平は、エリにクラブのお勘定を心配するが、純情な六平をみているとエリはなんだか同情してきてしまい、お勘定は自分で払う、ところで殺されるのをやめたら・・・と言おうとしているところへ社長が登場。そして残りの千円で闇の賭博場でルーレットをするとそれが大当たり!7、8百万にもなった。

 

その後、六平の優しさにほだされた久美は思わず六平のおでこにキス。

さらに夜道でチンピラに絡まれているアパートの下の階に住む女性を助け、彼女からも好意をうけた。お金が入ったので溜まった家賃を払おうと管理人の母子の部屋へ行くと

カバンの中の札束をみた母は娘にはっぱをかけてその日以降色々と世話を焼く。

茶店のユメ子はなんだか六平が女性にもてるので気になっていたが、なんと意中の男が使い込みをしていて逮捕され、やっぱり六平が・・・となってやたらとモテる六平。死ぬと決めたら逆にドンドン人生が好転していくおかしな展開に(笑。

久美はもう六平には死ぬ理由がないのだから、殺してもらう話は断ったら?と提案。

まずは知人の保証人になって50万円の借金ができた六平は早速金貸しにも金を返しに行く。

すると会社の課長が金貸しに三万五千円すぐ返せと怒鳴られている。課長の分も肩代わり。そこで六平は会社を休んで自分の依頼を断るべく久美と出かけるが、断りに行こうにも殺人請負株式会社の場所は目隠しされて連れて行かれたのでわからない。

唯一覚えているのはエリと言った地下に賭博場があるクラブだが、なんと休業の張り紙が。

しかも六平の行く先々に不穏な動きがおきて六平は間一髪で命拾いするようになる。

さらに日本に集まった世界中の殺し屋が六平の命を狙う展開に!

ロケ地として(当時)高層ビルであった日活国際ビルの屋上で三木のり平が落ちそうで落ちないアクション?があります。

当時、かなり遠くまで見通せる東京の中心部の映像は懐かしい感じです。

こういったロケ地を見るのも昔の邦画を見る時の楽しみであります。

遠くに国会議事堂が見える東京都心

 

日活より