日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

さすらいの賭博師  1964年 日活

監督 牛原陽一 脚本 山崎巌

出演 小林旭 笹森礼子 長内美那子 下條正巳 松尾嘉代 深江章喜 木島一郎

   草薙幸二郎 山形勲 小池朝雄 

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ダイスを振らせれば右に出るものはいないという男、氷室(小林旭)。神戸でイカサマを見抜いたがその腹いせに兄を殺され、恋人の信子(松尾嘉代)はベランダから投げ落とされて死んだ・・・。

もうダイスは振らないと決意した氷室は一路横浜へ向かうが、氷室の後を追う謎の男(草薙幸二郎)がいる。

 

港近くのクラブサイセリアの住み込みバーテン募集をみて氷室はクラブへ。そこには

浅野という男(山形勲)の策略で事業が立ち行かなくなり全ての財産を失って亡くなった兄をもつマダムの早苗(長内美那子)がいた。年老いたバーテンの坂井(下條正巳)から早苗は奪われた財産を取り戻そうと河村興業の河村(小池朝雄)に頼んでいるが、河村も相当悪い男らしい。

そんな話をきいても氷室は関心を示さない。彼はただ安住したいのだ。

早苗は浅野の持ち物になったクラブのママとなっており、その隣には浅野の娘、倫子の美容室がある。

ある晩、外に出た氷室は倫子と鉢合わせ。神戸から乗った列車に居合わせたのが倫子だった。

 

氷室を追っている謎の男、篠原(草薙幸二郎)はなぜか氷室にまたダイスを振らせようと河村、浅野、両人をたきつける。

篠原の正体が最後の最後で明かされるが、なかなか謎な男だった。

 

倫子から助けてくれと言われてもいままでのマイトガイと違い、彼は冷淡だ。

これまでのイメージと違った新しいキャラクターの氷室!

それにしても当時26歳くらいの小林旭の成熟した男の顔。昔の人ってなんでこんなに大人っぽい顔になるのが早いのか?石原裕次郎なんて25歳になると体形の変わっておじさん感がすごかった。マイトガイは体形はそのままだが、やはり今からすると30~40代の男性の顔つき。

 

さすらいの~の通り、定住したい氷室だがまたどこかに流れていくのだ。

ところどころ歌のシーンがあるが、氷室がステージのある居酒屋で突然「アキラのずんどこ節」を歌うのは無理やりシーンに入れました♪♪という雰囲気でした(笑。

 

日活より