日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

夜の勲章  1963年 日活

監督 松尾昭典 脚本 千葉晧司 神原孝

出演 小林旭 小沢昭一 内田良平 井上昭文 大坂志郎 松本典子 星ナオミ

   木島一郎 

www.nikkatsu.com

アマプラでの日活作品(1950年代)の新アップがなくなり、視聴期間終了まじかという旭の探偵ミステリーアクションを急いで視聴。1時間40分という長めの作品で、怪しい男が多数登場する・・・のでどうやって記事にまとめるか悩む作品(笑。

小沢昭一のあの演技はいつも感服してしまう。彼はどんな役でもなりきれる。固定されたイメージの俳優さんにはならない。蕎麦屋の出前持ち、気の小さいサラリーマン、詐欺師、泥棒、チンピラ、なんでもござれ。今回はストリップ小屋でマジックをする女たらしのマジシャン。青い色眼鏡が似合っていた(笑。こういう人ヤクザともなんともワカラナイ人、浅草界隈に昔いた。

 

小沢昭一小林旭

金持ちの息子?阿久根純一(小林旭)は秘書、瑠理(星ナオミ)を雇い、探偵事務所を開いた。初めてきた顧客は夏木瑛子(松本典子)といい、行方不明の姉、伸子(二木佑子)を探して欲しいという。この松本典子という女優さん、日活には珍しく文学の香りのする人(笑。なかなか良い。

松本典子・椎名勝己

秘書役の星ナオミ

姉の伸子は新宿のキャバレーでホステスをしていたという。瑛子は姉とは父親違いの姉妹で彼女には同じ病院の内科医の松井(椎名勝己)と交際している。伸子は麻薬中毒らしく、警察より探偵事務所に探してもらおうとしたのだ。

そこから純一が伸子を探すため、新宿のクラブゼロへ。支配人の篠村(内田良平)は麻薬売買をしている。伸子の父はアメリカで亡くなり、遺産の1千万円を伸子に残して亡くなった。その遺産を狙って伸子を誘拐したのかとふんだ純一。

すると河川敷に死体があがった。知り合いの国吉刑事(井上昭文)から連絡を受けた純一は妹の瑛子と現場へ行くが姉とは違うという。

いつも野呂圭介かと思ってしまう井上昭文(笑。

井上昭文小林旭

そこへひとりの男がやってくる。岩井(大坂志郎)というその男は元刑事で麻薬中毒の犯罪者に詳しく、心あたりがないか国吉刑事が呼んだのだ。

大坂志郎井上昭文

死体をみて、知らないといい、去っていく岩井をみて何かを感じる純一(お約束w)

純一はだれが伸子を麻薬中毒にしたかを調べ始める。

支配人の篠村、マジシャンの大原(小沢昭一)・・・

クラブゼロの支配人室の壁紙がヒョウ柄だ(笑。

小林旭内田良平

すると最初に麻薬をあたえたのがマジシャンの大原だとわかる。

このシーン、ほんと小沢昭一がエッチなんだけど。

伸子はしばらく顔だしがなく後ろ姿だけがミステリアス。

二木佑子・小沢昭一

看護婦の瑛子は恋人の松井の家へ初めて行く。そこは貧乏所帯で足の悪い、妹、寝たきりの父がいた。お互い所帯をもちたいが踏み切れないことがここでわかる。

松本典子

純一の捜査をじゃまするのがクラブゼロにたむろする男たち、中でも支配人の右腕?の小田切(木島一郎)も怪しい。

内田良平・木島一郎

日活作品に必ずちょっと出てくる河上信夫。今回は佃島の漁師。

河上信夫・小林旭

一時間40分と長めなのはキャバレーで踊る踊り子やストリップ劇場の踊りのシーンがあるから?かと思われる。

結局、伸子は殺されているのだが、犯人は意外な人物でした。(でも途中からなんとなく、なんとなく感じる)

普通なら内田良平が犯人なんですけどね(笑。

・・松本典子wikiで調べたらなんと俳優座養成所を経た劇団民芸の女優さんでした。やっぱり、栗原小巻佐藤オリエに通じるなにかを感じたのがそこなんですね。

 

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