日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

妻二人 1967年 大映

監督 増村保造 脚本 新藤兼人

出演 若尾文子 岡田茉莉子 高橋幸治 伊藤孝雄 三島雅夫 江波杏子 木村玄

   長谷川待子 早川雄三 村田扶美子 

 

若尾文子岡田茉莉子

ひとりの男に妻二人! しかもその妻が若尾文子岡田茉莉子だよ!

お題からしてそそられた男性はさぞ多かったであろうと想像されます。

だんだんサスペンスになっていくのは面白いが、脚本が新藤兼人なんで突っ込みどころが散見される。橋本忍でお願いしたかった。

 

若尾文子江波杏子

作家志望だった青年、健二(高橋幸治)は順子(岡田茉莉子)という女性に生活の面倒を見てもらっていたが、婦人雑誌社に自分の原稿を持ち込んだことがきっかけとなって社長(三島雅夫)の長女で彼の秘書をしている道子(若尾文子)と結婚し、作家を断念して婦人雑誌社に勤めることとなった。健二の働きもよく、妻の道子も雑誌社で辣腕をふるい、彼女は新聞社からも取材を受けるようになる。

一方、順子は健二と別れた後、やはり作家志望の章太郎(伊藤孝雄)と付き合うが彼は順子に暴力をふるうような男だった。

 

謙二はある晩、帰宅途中に寄ったバーにいたのは別れた順子であった。具合の悪い順子を送って彼女のいる部屋へ行った健二。そこへ外から酔って順子の名を呼ぶ章太郎をみて健二は思わず章太郎を殴りつける。

 

ある日、順子から章太郎の原稿を見て欲しいと言われるが彼の小説はやはり使い物にならず、社に訪ねて来た章太郎に冷たくそのことを言う健二。そこへ道子の妹の利恵(江波杏子)が現れる。なんとなく利恵は健二に気のありそうなそぶり。利恵の誘いを断る健二だが章太郎が利恵と出かけることとなった。

その後、ふたりは付き合うようになるが章太郎の望みは利恵と結婚して良い思いをすることなのだ。利恵も章太郎に夢中になるが、健二も道子も章太郎との結婚は許さない。ところがなぜか父(三島雅夫)は結婚してもよいと言い出す。

 

道子は読者から恵まれない子供たちのために寄付を集めるが父が雇った元貴族の男、井上順吉(木村玄)とその妻、美佐江(長谷川待子)は金にだらしなく、結局集めた寄付の使い込みをしていたのだが・・・

 

どうしても利恵と結婚させたくない道子はある晩、章太郎に来いといわれた代々木のアパートへ行く。そこは順子がいた部屋だが章太郎は順子を追い出したのだ。彼はもう一つ部屋を借りており、順子は絶対にそこへ来てはいけないと言われていた。

利恵のことや父の秘密、さらに夫、健二と順子の関係を知らされた道子は利恵と別れることを条件に100万円の小切手を章太郎に渡すが、かれは小切手を受け取りさらに道子に暴行を働こうとする。ヒドイ男だ!

とっさに道子は章太郎が順子から取り上げたピストルで章太郎を射殺~~~。

 

このあたりからサスペンス満載になってくる。

 

省略

 

結局、順子が逮捕されるのだが、

「清く明るく美しく」という宝塚丸パクリのスローガンを掲げた道子はどーするのだ?

そして順子は事件当時自分と一緒にいてアリバイがあると知っている健二は??

 

大映映画なので若尾文子が「抱いて」というシーンが2回ある。

もう若尾文子に「抱いて」と言われて何もしない男がいるのか!(笑。

高橋幸治若尾文子

章太郎と会う道子のシーン。これは渋谷の宮下公園?かと思われます。