日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

ここに泉あり 1955年 独立映画

監督 今井正 脚本 水木洋子

出演 小林桂樹 岸惠子 岡田英次 東野英治郎 沢村貞子 増田順二 十朱久雄

   中村是好 伊沢一郎 原ひで子 加藤大介 三井弘次 原保美 千石規子

   山田耕筰 織田政雄

岡田英次小林桂樹・三井弘次・加藤大

 

元々177分程度の作品だが、150分程となり、途中で突然岸惠子のセリフで冴子(草笛光子)という友達?の名前がでてくるが、草笛光子の出演シーンはないのでちょっとまごつく。

市民オーケストラが戦後、交響楽団へと変貌していく苦労を描いている。

千石規子小林桂樹

市民有志も参加して小学校でオーケストラの演奏を披露するが、校長からは「ハーモニーオーケストラ」を「ハーモニカ楽団」と紹介されたり、子供は退屈なのかじっとしていない。

舞台となった高崎の子供たちが多数参加しているが、中に河原崎健三がいた。

原崎健三

マネージャーの井田(小林桂樹)は東京から速水(岡田英次)を呼び寄せるが完璧を目指す速水の指導に素人市民として参加していたメンバーは反発、さらに楽団員も生活の困窮から辞める人間もでてしまう。ピアニストのかの子(岸惠子)はこのままここでくすぶっていて良いのだろうかと悩むひとりだ。

それでも楽団は演奏をきいてもらうために町や村を回る。

物珍しさで集まった人々なので老人たちはそこで弁当を広げたり寝てしまう人もいる。

しかし中にはじっと耳を傾ける少年少女もいて、彼女はかの子がでてくるのを待って

野山で摘んだ花を渡す。しょんぼりでてきたかの子は感激し、来てよかった!と元気になる。この時に花束を渡す少女、この人ちょっと名前が出てこないけど、あの女優さんだ(調べ中)

あの人!(誰?)

速水とかの子は結ばれる。楽団はまだ困窮にあえぎ、井田の女房(千石規子)は愛想をつかして出て行き、団員の中にはちんどん屋で金を稼ぐものもでてきた。

結局、団員がバラバラとなり、井田は解散を決意するが速水が最後に仕事を受けた山奥の小学校の演奏をして別れようということになり彼らは山奥へ向かう。

このシーンで、井田がオーケストラで使う楽器を子供たちに一つずつ説明する場面は私も勉強になりました(笑。

これで映画が終わりかと思いきや・・・数年後がある。

カットされている部分もあって、数年後も存続している楽団はいいとしてもどうやって存続していたのか?がないのでちょっと気が抜けました。

クラシック好きなら満足かもしれません。

ところで、楽団が演奏を行った小学校のこの門はまだあるようです。

追記

わかりました!岸惠子に花束を渡す少女は文学座の寺田路恵でした。

文学座より

 

 

 

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