監督 犬塚稔 脚本 犬塚稔
オークファンより 水戸光子・堀雄二
なんと長谷川裕見子という女優さん、船越英二の妻であり、船越英一郎の母である。叔父さんは長谷川一夫。
怪談ものというとおどろおどろしたシーンが思い浮かびますが、この作品、怪談というより人情もののような話の流れで水戸光子・堀雄二主演になんだか納得。1948年の「三百六十五夜」で細かった堀雄二はすでに太めとなっているので太りやすい体質だったんですね。
nihoneiga1920-1960.hatenablog.com
男嫌いの踊りの師匠、若柳古登世(水戸光子)の一番弟子のお久(長谷川裕見子)は請負師、熊本傅次郎(進藤英太郎)の後援を受け、名披露目をすることとなった。お久はもらい子で、養父母はお披露目のあと、お久と女好きな傅次郎にあてがい、良い暮らしをしようと目論んでいた。お久はそれを知り、師匠の古登世に相談するが、熊本組の若い者が見張っているので諦めろとワザとその若者に聞こえるように言う。
お披露目が終わり、傅次郎、お久、お久の養母、それぞれ車に乗るが、お久を乗せた車屋は途中進路を変えて古登世の家へ送り届ける。そして古登世はお久を知り合いの寺へ隠すのだ。
しかし、お久を運んだのが新吉(堀雄二)という熊本組の若い衆だとわかり新吉は熊本組から追われる立場となった。逃げ込んだ先が古登世の家。その晩、ふたりは男女の仲となった・・(展開が早いけれど色々伏線あり)そこで古登世はお久を家に戻し、新吉を寺へ行かせることにした。ある日、寺へ運ぶ食事をお久が新吉の元へ持って行った。
新吉に送られて二人で歩いているところを古登世が目撃。嫉妬した古登世はお久を養父母の元へ返してしまう。ま、お久と新吉の間には何もなかったんだけどね。
一方、古登世はお久のことで話をつけようと傅次郎の待つ料理屋へ行き、自分が匿っていることを言うが(え??)、傅次郎の興味は古登世にあり、その後なんとか自分のものにしようと古登世を狙うようになる。
古登世は若い新吉にぞっこんで、何もせずにいてくれればよいという。新吉はこれで良いのか?と考えるようになったのか、ある日古登世に別れを告げて出て行こうとする。
お久の元へ行くのだと疑い嫉妬に狂った古登世は出て行こうとする新吉を追って転倒。顔に大きな傷をつくり寝込んでしまう。
養父母の元に戻ったお久だが、邪険にされ、ある晩家を追い出される。今度はお久を芸者に売ろうとしているらしい。行き所を失ったお久は古登世の家へ・・って古登世頼り過ぎだよお久!すでに病床の古登世に代わって事情をきいた新吉はとりあえず二人で古登世の薬を取りに外出するがその間に傅次郎が家へ上がり込んだ!
物語も終わりの頃に怪談っぽくなりました。
ふたりの女に愛される堀雄二の運命はいかに!!
堀雄二・水戸光子